ホスト被害の電話相談、短縮番号が一部地域で不通 立民・早稲田氏が指摘

早稲田夕季氏

 悪質ホストクラブに通う女性が支払資金捻出のために売春をする問題などを受け厚生労働省が3日に開設した「女性相談支援センター共通短縮ダイヤル」(#8778)を巡り、5日の衆院厚生労働委員会で一部地域の電話回線が利用できない問題が取り上げられた。ダイヤル設置を提案した立憲民主党の早稲田夕季氏(神奈川4区)は「どの電話からでも漏れなく利用できるようにしてほしい」と武見敬三厚労相に改善を求めた。

 同ダイヤルは発信地などの情報から最寄りの女性相談支援センターの相談窓口に電話が自動転送される仕組み。「8778」は設置目的の「話そう悩み」と語呂を合わせた。早稲田氏は昨年12月の同委で開設を提案し、厚労相も「相談体制の整備や窓口への短縮ダイヤル導入の検討を進める」と応じていた。

 厚労省の調べでは、NTTアナログ固定電話は京都や福岡など7府県、NTTドコモは京都など6府県で短縮ダイヤルが対応しない。また、福岡県ではNTTひかり固定電話、ソフトバンク、KDDI(au)で利用できない。詳細を同省ホームページに公開した。

 厚労相は「通じない場合には各都道府県の女性相談支援センターに直接電話して相談するよう呼びかけている」と説明。早稲田氏は「相談窓口へアクセスしやすくなった」とダイヤル開設を評価しつつ「悪質ホスト問題を巡っては相談したくても相談先が分からず支援の手が届かなかったケースもある。事情は会社により異なるかもしれないが、せっかく良い番号を確保できたのだから国内どこからでも一律に通じるようにしてほしい」と重ねて要請した。

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