急死のマレーさんを悼む シェフラーは涙「優しい人だった」

5月に亡くなったグレイソン・マレー(写真は「チャールズ・シュワブ」初日 Tim Heitman Getty Images)

◇米国男子◇ザ・メモリアルトーナメント 事前(4日)◇ミュアフィールドビレッジGC(オハイオ州)◇7569yd(パー72)

5月25日に自ら命を絶ったPGAツアー2勝のグレイソン・マレー氏に向け、選手たちが会場で集まって「celebration of life(故人の人生を祝福する会)」で追悼した。

トッププレーヤーも顔をそろえるシグニチャーイベント(昇格大会)ということもあり、4日の練習前に多くの選手、キャディが出席。大会ホストを務めるジャック・ニクラスも夫妻で見守った。

PGAツアーコミッショナーのジェイ・モナハン氏は、サウジアラビア政府系のファンド、PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)との統合に向けた交渉を選手に秘密裏に進めていたことをマレー氏からプレーヤーミーティングで糾弾されたことを明かした。その後、病気療養で休職した際にはマレー氏から体調を案じるメッセージが届いたという。「PGAツアーは家族のようなもの。家族の一員を失うと、完全に元に戻ることはできない」と喪失感をにじませた。

世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーも涙ながらにマレー氏との思い出を語った。3月「ザ・プレーヤーズ選手権」の練習ラウンドで勝負して負けたエピソードを披露し、その人柄に触れた。

「グレイソンは本当に優しい人だった。ゴルフコースの中でも外でも一生懸命な人だった。フィアンセもいて、近く結婚すること、いつか父親になることを楽しみにしていた。この10日間、何が起こったのかを整理することは大変だった。僕らの誰もが『グレイソンにもっと何かしてあげられたら…』と思っていたはず。もう一緒にいられないのは心が苦しい」

バグパイプ奏者の「アメイジング・グレイス」の演奏とともに祈りをささげた。

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