会長に四日市商議所の小川会頭 津で「21世紀のエネルギーを考える会・みえ」総会

【新会長に選任されあいさつする小川氏=津市羽所町のアスト津で】

 三重県内の経済団体などでつくる「21世紀のエネルギーを考える会・みえ」(小林長久会長)の本年度の総会が5日、津市羽所町のアスト津であり、脱炭素社会の実現に向けた声明書案や、4期8年務めた小林会長の後任を小川謙・四日市商工会議所会頭とする会長選任案など8議案を審議し、満場一致で承認した。

 メインとサテライト計2会場で約280人が出席。

 開会あいさつで、小林会長は「2050年に向けたカーボンニュートラルの達成とエネルギーの安定供給を図るには、安全性を前提に安定性、経済性、環境に配慮したバランスの取れたエネルギーを組み合わせることが重要」と述べた。

 議事で新会長に選ばれた小川氏は「活動理念であるエネルギーや環境問題に対し、自ら考え行動する人の輪を広げる事業活動が展開できるよう、努力していきたい」と意気込みを語った。任期は5日から令和8年度総会終結時までの約2年間。

 声明書は、国・県への要望が盛り込まれた。県と県議会に対し、エネルギーや環境問題への理解に資する情報発信と諸施策の推進▽省エネルギー推進や節電の促進に向けた県民的活動の展開と環境整備―など4項目を求め、また経産省中部経済産業局には安全性、安定供給、経済性、環境適合性を確保したエネルギーミックスの実現に向けた諸施策の確実な実施―など3項目を要望する内容。

 議事ではこのほか、県民への啓発活動を含む本年度の事業計画案などを承認した。

 総会後には、慶応義塾大学総合政策部教授の廣瀬陽子さんが「世界情勢と日本の将来」と題して記念講演した。

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