水素発電でRC走行会へ 茨城・五霞町、企業と連携協定 ラジコンパーク広く発信

包括連携協定を締結した細田健之代表(左)と知久清志町長=五霞町役場(町提供)

茨城県五霞町は、町内に開設した「ラジコンパークGoka」を生かしたにぎわい創出と水素エネルギーの可能性追求を目指して、ラジオコントロールカー(RC)の水素発電の研究などを行う「H2スマートテックジャパン」(埼玉県春日部市)と包括連携協定を締結した。RCに関するイベントを開き、水素発電技術の研究などで連携する。

町は2023年4月、ごかみらい地区内の調整池を利用して施設を整備した。圏央道五霞インターチェンジ(IC)に近く、国道新4号沿いに位置することから、東京や埼玉など各地からアクセスしやすく、多くのRCファンでにぎわいをみせている。

同社の細田健之代表はほかにも、RC製品の販売、開発、レースなどを行う会社「プロスペック」を経営しており、これまで同施設を利用してイベントなどを開いてきた。

両者の連携をさらに深めるために協定締結に至った。RC走行会や子ども向け教室などを両者が協力して行い、施設を広く発信していく。また、水素発電の研究や実証実験を進めてもらい、日本初の「水素発電によるRC走行会」の開催を目指す。将来的には、水素エネルギーの利用につなげる。

締結式は5月28日、町役場で行われ、細田代表とともに、RC世界選手権チャンピオンのレーサー松倉直人さんらも訪れた。知久清志町長は「水素タウン五霞の可能性を探りながら、ラジコン、水素と言えば五霞と言われるよう、世界に発信していこう」と呼びかけ、細田代表と連携協力を確認した。

細田代表は「イベントや研究開発とともに、世界選手権をやれるようなサーキットの整備も考えている。五霞町を世界でもトップレベルのRCシティーにしていきたい」と語った。

施設は「初心者」「オフロード」「ドリフト」「オンロード」の4コースがあり、それぞれの目的によって楽しめる。使用料は当面無料。雨天時は利用不可。利用時間は午前9時半~午後5時(10~2月は午後4時まで)。問い合わせは町都市建設課(電)0280(84)3347。

ラジコンパークGokaで開かれたイベント=2023年7月16日、五霞町ごかみらい(町提供)

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