父から「人脈は大切」とよく言われるのですが、収入には関係ないですよね?

人脈を広げるメリット

仕事をするうえで、人脈を広げることには数多くのメリットがあります。近年では組織としてだけでなく、個人の価値を重要視して評価することも少なくありません。人脈の形成とは、個人単位で横のつながりを作る行為であり、多くの場面で自身の発展につながります。

仕事における人脈とは単なる知り合いではなく、お互いに有益な効果をもたらす人と人とのつながりを指します。同業者や異業種の専門家を指して人脈とする場合が多いですが、顧客も大切な人脈のひとつです。

以下で、仕事において人脈を広げる代表的なメリットを紹介します。

ビジネスチャンスになる

人脈を通じて、ビジネスにおける画期的なアイデアが得られることは少なくありません。限られた人物を除き、ビジネスのアイデアを全て自分から創造できる人はいないでしょう。多くの人は、異なる視点からのアイデアやアドバイスを参考にすることで、ビジネスチャンスを形成していきます。

人脈を広げ、多種多様な人や情報に触れる機会を設けることでビジネスチャンスは広がるとともに、質も高まります。端的にいえば、人脈の広さはビジネスチャンスの多さです。

優秀な人材に出会える

人脈は、人と人とのつながりです。人脈が広いほど、自分にはないスキルを持つ優秀な人材に出会う確率が上がります。成長のきっかけになるだけでなく、ビジネスや仕事をするうえで重要なパートナーになる可能性もあります。

例えば、自分が属するコミュニティーや社内で形成できる人脈では、優秀な人材との出会いは限られます。もちろん社内にも優秀な人材はいるはずですが、会社の垣根を越えた社外のコミュニティーのほうが出会える人材は圧倒的に多いでしょう。

社外のコミュニティーに目を向ければ、優秀な人材に出会える可能性が上がり、異業種の人材と知り合う機会も増えます。元々自分が属していたコミュニティーでは得られなかった発見や情報に触れられるでしょう。さまざまなコミュニティーを経験することは、考えが凝り固まることを防いで柔軟な発想や思考をするのに役立ちます。

キャリアアップにつながる

人脈を広げていくなかで、今までの自分になかった情報や発想に触れられます。異業種はもちろん、同業種でも環境の違いを知るきっかけになるでしょう。人脈によって得られた情報が、キャリアアップや転職につながることも少なくありません。

なかには、つながりのある人から直接的な転職の誘いを受ける人もいます。人脈の広さは転職やキャリアアップの選択肢を増やすための武器であり、自分の価値を周囲に知ってもらうためにも重要です。

自分の価値を他者に見出してもらうためには、自ら価値の提示をしなくてはいけません。相乗効果やお互いに利益があると思うからこそ、周囲は価値のある提案をしてくれるのです。

人脈によって間接的に収入は増える

人脈が広いから収入が増えるという話に、直接的な因果関係はありません。しかし、人脈がもたらすメリットによって、収入が増えるチャンスは広がります。人脈の生かし方次第で収入が増えることから、人脈は間接的に収入と関係があるといえます。

仕事上での関わりやビジネスチャンスでは収入との関連性が低いように感じますが、人脈の広さは転職やキャリアアップに関係があります。例えば、現状よりも恵まれた転職先が見つかれば、収入の増加につながります。

人との関わりには煩わしさを感じるかもしれませんが、人とのつながりで形成される社会をよりよく生きていくためには、人脈の形成や広さは非常に重要といえるでしょう。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

© 株式会社ブレイク・フィールド社