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整理収納のプロとして情報発信を行うみや氏は、かつて116着あった洋服を現在20着にまで減らしたそうです。ただ、無理をしているのではなく、この枚数で「十分間に合っている」といいます。そこで、手持ちの洋服を迷わず整理できる「たったひとつの判断基準」と、限られた衣装でおしゃれを楽しむためのコツについて、みや氏の著書『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より詳しくみていきましょう。
片づけを始めて約4年…服の枚数は「116着→20着」に
片づけをはじめたときにまずやったことは、服の枚数を数えたこと。すると116着ありました。そこから徐々に減らしていき、1か月後には72着に、2か月後には62着に、3か月後には59着に。
そして1年後には39着になり、片づけをはじめて約4年たったいま、手元にある服は20着です。
特別「20着」にこだわっているわけではないのですが、いまの自分に必要な服だけを残してきた結果、この枚数になりました。足りないとか、無理をしているという感覚はなくて、いまはこの枚数で「十分間に合っている」というのが正直な感想です。
最終的に残っているのは、「好き」で「着たい」と思っているもの。高くても流行でも「着たい」と思わない服にいまの自分は手が伸びません。
それから、パーソナルカラーや骨格診断で、「似合う」に選定されたことも決め手になります。でも、その診断でよい結果だったとしても、「着たい」という気持ちが沸かなければ該当せず。
逆に、診断ではイマイチでも、「好き」ならば残しています。例えば、残したなかには黒のワンピースがありますが、じつは黒は私に似合う色ではないのです。でも、「好き」の気持ちのほうが大きいので残しています。
以前の思考の私なら、診断でダメだからダメ! と拒否したかもしれませんが、頑固にならず、自分の気持ちも大事にしながら柔軟に選んでいきたい。いまの私はそう思っています。
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[写真1]愛用しているシャツワンピース 出典:『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
1枚でもはおりにも使えるシャツワンピースを1年中愛用
黒のワンピースは、もともと持っていたものです。服を減らして着る機会が増えると、ワンピースは1枚でもはおりでも着られる、使い勝手のいいアイテムだと気づきました。その後、「淡い色が似合う」というパーソナルカラー診断の助言を参考に、ベージュと黄色のワンピースをプラス。赤のワンピースは私の手づくりです。
カットソー、ボトムス…筆者が残した「こだわりアイテム」
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[写真2]インナーとしても活躍するカットソー 出典:『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
合わせやすい色をセレクト カットソーはインナーとしても活躍
トップスに残したのは、この4枚。コットンのシャツは、中にインナーを着れば冬も活用できます。カットソーは、1枚でも着られるし、肌寒い時季ならばシャツのインナーとしても活躍。
写真下段の2着は、形は同じで色違い。「同じようなデザイン」の服は、一方を手放してきましたが、これはそれぞれ出番もあるので、いまは両方残しています。でも、次に何かを買い足したときは、どちらかを手放すかもしれません。
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[写真3]秋冬をつなぐアウター 出典:『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
厚手のアウターは持たずインナーダウンで調整
少し肌寒くなってきたら、アウターの出番。私は、ジャケット、薄手のウールコート、薄手のダウンを組み合わせることで、秋冬をつなぎます。
それぞれ単品でも着ますが、寒さが厳しい時季はウールのコートの下に薄手のダウンコートを重ね着。茶色のジャケットのインには、夫の着丈の短い薄手のダウンを借りて合わせることもあります。私の場合、ふだんは車移動がほとんどなので、真冬でも厚手のコートなしで十分過ごせます。
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[写真4]セットアップは万能アイテム 出典:『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
セットアップがあれば、学校行事などフォーマルシーンも乗り切れる
セットアップは、上下合わせて着ることもできるし、それぞれを他のアイテムに合わせて着用もできる万能アイテム。
以前は、学校行事などで着るフォーマルな服もそろえていたのですが、「フォーマル用」と限定すると、出番はほんの数回になってしまいます。だからいまは、フォーマルにもふだんにも使える、きちんと感のある素材のセットアップも持つことにしました。
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[写真5]着回ししやすい「無難な黒」 出典:『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
やっぱり頼れるのは、無難なブラック
[写真4]のセットアップのボトムも着回しますが、それに加えて、黒のパンツとスカート各1着も愛用しています。
黒は無難な色ですが、着回ししやすさを考えるとやっぱり頼れるカラーです。
すべての服がフル稼働…「〇〇専用」は持たない
以前は、これはきちんとした席用、こっちはカジュアルな場で、というように服ごとに「着るシーン」を限定していました。
でも、服は着こなし次第でいろいろなシーンで使えることがわかりました。例えば、セットアップで着用すればきちんと感が出る。それと同じボトムでもTシャツを合わせればカジュアルに。合わせる服を変えれば、服の可能性はどんどん広がります。
服を減らして芽生えたのはアクセや小物で楽しむ気持ち
夫によると、独身時代の私は、デートのたびに違う服を着ていたそうです。「今回のデートのために買う」というように、「使い切り」的に服を買っていたのだと思います。
だから着回すとか、着こなしを変えてみるとか、小物でアレンジするという発想はまるでありませんでした。
少ない服になったいまは、どうやって印象を変えようか考え、同じ服をきれいめに着たり、カジュアルに着たり。シーンによって、着こなしを考えたり工夫したりするようになりました。
とはいえ、以前のように「いつも同じ服は恥ずかしいから」という理由でそうしているわけではありません。いまは人目を気にする感覚はないし、無理に印象を変えようとしているわけでもないのです。単にアレンジすること、工夫することが楽しいと思うようになったから。
基本的にシンプルな服が多いので、カラーソックスでアクセントをつけるのも私の定番。気分や季節に合わせて色を変えるのも楽しいですし、明るい色が1点入るとぐっと華やかになります。
少しきれいめにしたり、女性らしさを出したりしたいときはアクセサリーをプラス。アクセによって雰囲気も変わりますよね。
また、ときには、夫にTシャツやインナーダウンを借りて、差し色や防寒にすることも。足りないものは家族で補いながら着こなすのも、少ない服を着回すコツ。
以前なら「買い足す」という手段しか持ち合せていなかった私。でもいまは、「あるものをうまく使う」が先です。
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[写真6]小物でスタイリングをアップデート 1.アクセサリーは収納スペースをそれほど取らないので、やや多めに残しています。
2. カラーソックスは、ユニクロの「50色ソックスシリーズ」。その名の通り、50色もそろっているので、選ぶのも楽しい!
3.ときどき借りる、夫のアイテム。ジャケットの中にはこのインナーダウンを合わせることが多いです。
出典:『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より抜粋
みや
整理収納アドバイザー