AZ-COM丸和、C&FロジへのTOB価格引き上げず 経営統合を断念

Shiho Tanaka Shinichi Uchida

[東京 6日 ロイター] - AZ─COM丸和ホールディングスは6日、C&Fロジホールディングスの完全子会社化を目指し実施している株式の公開買い付け(TOB)について、買い付け価格を引き上げないと発表した。これにより「事実上、経営統合を断念することになる」としている。

AZ-COM丸和は3月、C&Fロジに1株3000円でC&Fロジに対するTOB実施を発表し5月に開始した。その後、佐川急便グループのSGホールディングスが1株5740円でのTOBを発表し、C&Fロジは賛同意見を表明した。

SGHDが提示したTOB価格を踏まえ、AZ-COM丸和は価格引き上げを検討したものの、SG側の価格は「合理的な企業価値評価に基づく水準とは考えられない」との結論に至ったという。AZ-COM丸和は、C&Fロジが強みを持つ低温食品物流事業に関し、連結売上高1兆円達成に向けて拡大が必要との考えに変更はないと説明している。

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