結成1年のDXTEEN、初の単独ツアーで実感「“僕たちのファンだけがいる空間”が素敵」

インタビューに応じたDXTEEN【写真:北野翔也】

7・17、1ST ALBUM『Quest』リリース

6人組グローバルボーイズグループ・DXTEEN(ディーエックスティーン)が、7月17日に1ST ALBUM『Quest』をリリースする。同作には、シングル表題3曲とDa-iCEの花村想太が作詞作曲を手がけた『Good Luck』や、タイトル曲『Dance On Open World』など、計11曲を収録。今回のインタビューでは先日、デビュー1周年を迎えた6人に、『Quest』の内容や初の単独ツアーについて話を聞いた。(取材・構成=コティマム)

メンバーは、オールラウンダーの大久保波留(おおくぼ・なる)、最年少18歳の田中笑太郎(たなか・しょうたろう)、リーダーの谷口太一(たにぐち・たいち)、低音ボイスが特徴の寺尾香信(てらお・こうしん)、ラッパーの平本健(ひらもと・けん)、メインボーカルの福田歩汰(ふくだ・あゆた)。

大久保、寺尾、平本、福田の4人は、2021年に開催され、11人組・INIを生み出したオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』の元練習生。終了後、4人のLAPONEエンタテインメント所属が発表された。

22年8月には、韓国の事務所に所属経験がある谷口とLAPONEの練習生制度である「LAPONE BOYS」としてレッスンを重ねてきた田中が加わり、同10月にDXTEENを結成。翌23年2月にDXTEENとしてデビューすることを発表し、5月10日、シングル『Brand New Day』でデビューした。その後、2枚目シングル『First Flight』、3枚目シングル『Snowin’』をリリースした。現在は大阪、福岡、東京と初の単独ツアー『2024 DXTEEN 1ST ONE MAN LIVE TOUR~START OF THE QUEST~』を開催中で、6月9日には東京・Zepp DiverCity TOKYOで最終公演を控えている。

そして、『Quest』に収録された新曲は、ジャンル、雰囲気もさまざま。Da-iCE花村が作詞、作曲した『Good Luck』は、ジャスティン・ティンバーレイクの『Can’t Stop The Feeling!』を思わせる軽快なメロディーと、特徴的なコーラスが印象に残る。ピコピコと鳴るゲーム音も効果的だ。『Good Luck』を含め、『Dance On Open World』『DARW+ing』『DREAMLIKE』は、アルバムタイトルの『Quest』が示すように“探求”や“探検・冒険”をテーマに、“新しいステージ”へ向かう様子が描かれている。一方で、メロディアスなR&B『Switch』は男女の恋心をつづっており、ダークでセクシーな雰囲気が漂う。『モグモグ(Yum Yum)』は、批判やアンチを一蹴する力強い歌詞で、キャッチーなコーラスラインが特徴だ。

これらの情報を基にしたインタビュー。6人は取材の場に、ゴーグルやグローブを合わせた“探検”を思わせる衣装で登場した。髪色はピンク、ブルー、金などでカラフル。そして、長身で鍛えられた肉体と堂々した立ち居振る舞いで、全員がオーラを放っていた。

デビューから1年で「パフォーマンスに対する姿勢が変わった」

――幅広い楽曲がそろっていますが、『Quest』について教えてください。

谷口「今までのDXTEENのイメージとは違う曲が収録されているので、聴いてくださったみなさんがビックリすると思います」

寺尾「タイプの違った曲がたくさん入っていて、今までのシングル曲も入っているので、総じて楽しんでもらえるアルバムになっています」

――『モグモグ(Yum Yum)』は、タイトルから感じるイメージと違う曲です。

平本「いい意味で、期待を裏切れたなと思っています。こういうヒップホップ系というか、強い楽曲が初めてで。この曲はラップパートがメインになっていて、僕と太一がメインでラップをさせていただきました。メロディーラインも立っていて、サビもキャッチー。歌詞には強い意味があるので、ぜひ、歌詞にも注目して聴いてほしい曲です」

大久保「これまでと違ったテイストの曲を歌えて楽しいです。僕は『DREAMLIKE』が好き。ライブの時に一緒に盛り上がれる曲で、こういう楽曲を一番欲しいと思っていました」

福田「(このアルバムでは、)僕たちの変化をお見せできると思います。僕たちを知らない方も、アルバムを全曲通して聴いていただければ、“始まりから徐々に成長していく僕たち”を感じられると思います」

田中「最高なアルバム! 僕たちが求めていた楽曲たちが集まってくれました。カッコイイ、楽しい、ちょっとセクシーとジャンルが盛りだくさんで飽きないので、ループして聴いてほしいです」

――お気に入りの曲は。

谷口「僕は『モグモグ(Yum Yum)』。カッコイイし、振り付けも好きです。遊び要素があって、ヒップホップの抜き感がある。僕のカッコイイ姿がこの曲で一番出せています」

田中「僕は『Good Luck』。Da-iCEの花村さんが作詞、作曲してくださって、歌っていても踊っていても、めちゃめちゃ楽しい! メンバーと絡む振り付けもあって、練習も楽しかった。わくわくするような楽曲です」

――『Good Luck』はPVもゲームの中にいるようでしたが、合成に合わせて踊ったのですか。

田中「そうですね。撮影中は何も背景はないです(笑)。初めてグリーンバックで撮影したので新鮮でした」

寺尾「僕のお気に入りは『DREAMLIKE』。僕が『輝いてる』と思える瞬間は、『僕自身が音楽を楽しんでいる瞬間』。この曲は、心の底からみんなと一緒にいる空間を楽しめるので、一番得意で輝ける曲です」

平本「僕は『Dance On Open World』。振り付けの中で、初めてダンスブレイクがありました。決めるところは決めて、終わった後に一気に明るくなる、すごく緩急のある曲。PVの中には、僕と波留が恐竜の足跡を見つけて逃げているシーンもあるのですが、無邪気に叫んで撮影しました。そこも見どころです」

――大久保さんは先ほど、『DREAMLIKE』が「好き」と話されましたが。

大久保「あ、お気に入りの曲は違うんですけど(笑)」

平本「違うんかい(笑)」

大久保「お気に入りは、2ND SINGLEの『First Flight』。僕たちの中でも勝負曲みたいな。『1度挫折があっても、這い上がれるよ』という意味があって、DXTEENの未来でもあり、『こうなりたい』という姿。『僕たちの勝負曲だな』と感じたので、推していきたいです」

福田「僕は『Switch』です」

――メロウで大人っぽい曲ですね。

福田「ちょっとセクシー、ダークな感じ。落ち着いたパートから気持ちを叫ぶようなパートもあって、感情をこめやすい。パフォーマンスも3人の並びや2人だけなど、一人ひとりを見せやすいし、振りもいろんなパターンがあって楽しめると思います」

――デビューから1年経ち、自分たちの成長を感じますか。

田中「単純に、ビジュアルが成長したと思いますね(笑)」

寺尾「あとは筋肉もつきました(笑)」

――フィジカル面が変わったと。

寺尾「各々の意識も高くなってきて、『基礎的なところもどんどん変えていかないといけないよね』と話しています。見た目だけじゃなく、パフォーマンスに対する姿勢は全体として変わったと思います」

谷口「舞台に立っていくごとに、パフォーマンス全体に磨きがかかっていきました。大きいイベントに出させていただいた後も、表情や細かいところも『ここがそろっていなかったから』と自分たちの中で調節していきました。1年を通して学びはすごく多かったです」

1時間30分公演…メンバーの体感は「10分、20分くらい」「言い過ぎ(笑)」

――ツアー中ですが、大阪での初ワンマンはいかがでしたか。

谷口「公演すべて通して、NICO(※DXTEENファンの名称)のみんなが、めちゃめちゃ盛り上がってくれました。『最初から最後までずっと僕たちのステージ』となった時に、『最初から最後まで盛り上げられるのか?』『全体を通していいライブにできるのか?』と漠然とした不安が直前まであったけど、その必要はありませんでした。オープニングでの歓声や、1曲目が始まった時の盛り上がりを見ると、『うれしい。これがワンマンなんだな』って。NICOのみんなと、公演ひとつひとつで絆が深まっていく感じもあります。“僕たちのファンだけがいる空間”がとてもすてきでした」

田中「大阪公演を終えた時に、『終わってほしくないな』というのがあって。1時間30分のライブでしたが、体感は10分、20分くらいでした」

平本「それは言い過ぎ(笑)」

田中「30分くらいですかね(笑)。でも、それくらいのスピード感で、一瞬で終わっちゃって。終盤のブロックに入ったところで、『もう、この曲に入っちゃったの』『この時間がずっと続けばいいのに』と思いました。あの空間はすごく幸せだった」

寺尾「いい意味で、物足りない。『もっと、やりたい』と思いました。NICOのみんなの歓声がすごくて、1時間半踊っていたのに全然疲れない。僕たちだけでリハをやった時は、きつくて身体にくるんですけど、本番でみんなの声が聞けて、顔が見えると、疲れが吹き飛びました。あの空間は最高!」

平本「ワンマン初日を地元の兵庫県から近い大阪公演で迎えることができて幸せでした。ファンの皆さんがペンライトやグッズを持って応援してくれているおかげで、1時間半があっという間で、疲れることなく突っ走れました」

大久保「僕たちが初めて、“NICOの前でNICOだけの空間”でパフォーマンスしたのが、デビュー決定後の(23年)3月8日で、一生この感動を超えられないと思っていました。でも、大阪公演はそれ以上に内容が濃いのもありましたし、過去1の楽しいライブでした。『これをやるためにデビューしたかったんやな』と思い、初心に戻りました」

福田「最初から最後まで楽しかったですし、NICOのみんなに直接気持ちを伝えられて良かった。初めてペンライトやうちわを見た時に、『僕たちはたくさんの方に愛されてるんだな』と感じて、『これからも頑張ろう』と思えました」

――6月6日は福岡公演、9日には東京で最終公演。意気込みは。

寺尾「もっと良くできるものは改善して、ファイナルに向けてより良いものにしたいです。常に最高のステージをお見せできたら」

平本「最終日は『また行きたいな』と言ってもらえるステージにしたいです。今回は大阪、福岡、東京で終わっちゃうけど、次のワンマンライブに期待してもらえるパフォーマンスにしたいです」

大久保「福岡公演と東京公演が残っています。福岡は地元でもあるので、しっかりとホームに爪痕を残したいです。知り合いや親せきも来るので、『おかげでこうなれたよ』というのを福岡公演で見せたいです。東京公演はこのライブツアーの締めくくりとして、カッコ良く終わりたいです。後悔なく締めくくれれば」

□DXTEEN (ディエックスティーン) LAPONEエンタテインメント所属3組目となるグローバルボーイズグループ。2022年10月、大久保波留、田中笑太郎、谷口太一、寺尾香信、平本健、福田歩汰の6人で結成され、翌23年5月10日にシングル『Brand New Day』でデビュー。今年1月には3枚目シングル『Snowin’』でグループ初となるオリコン週間シングルランキングで1位。グループ名には、「夢(Dream)を目指し、一歩一歩、拡張(eXtention)・拡大(eXpand)しながら成長していき、努力と挑戦を重ねていく6人の青春(Teen)の“無限な可能性”を表現し、時間が経ち成長しても夢見る青春心を失わず、夢をさらに大きくしていく」という意味が込められている。コティマム

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