リコー、ワークアシストツール「TONOME」β版を提供開始 チームパフォーマンスの向上を支援

by 石井 一志

株式会社リコーは5日、社内起業家とスタートアップを支援するリコーの事業共創プログラム「TRIBUS(トライバス)」で採択されたプロジェクト「TONOME(トノミー)」において、複雑化するチーム運営を効率化し、創造的な活動への時間の創出を支援するワークアシストツールの企業向けサービス(β版)を提供開始したと発表した。5月31日に企業向けβ版を公開すると同時に、条件に適用する企業向けに無償プログラムを用意している。

TONOMEは、チームパフォーマンス向上を支援するワークアシストツールで、チームの目標からタスク管理、スケジュール管理までを一気通貫でサポートする。また、一緒に働く仲間に対して、それらの情報をオープン化することで、チーム運営を容易にするほか、コラボレーション機会の創出と建設的な対話を促進できる点が特徴という。

個々の機能のうち、目標管理では、組織の目標をツリー構造で表現し、管理可能。登録された目標にひも付く形で日々のタスクを入力・管理していく運用になるため、日々の業務が組織目標とどう関係しているのかを常に確認し、分析できるとした。

また、日々のタスクを入力することで、納期/優先順位/カレンダーの状態(予定のつまり具合等)から最適なスケジューリングを計算し、カレンダーに予定としてタスク作業予定を自動登録する「オートスケジューリング」機能を搭載する。なお前日の作業予定に対しては、「取り組めたか」「進捗が予定通りか」を最短2クリックで登録でき、登録された情報をもとにスケジューリングが再構成されるため、常に最新の状態を確認できるとのこと。

カレンダーについては現在、Googleカレンダーとの連携に対応。外部のカレンダーから予定が新規に登録された場合は、新たにTONOMEで予定登録が行われた際に、最新情報に合わせて予定が自動で再配置される。こうした場合、スケジュールは他システムから入力された情報を優先して取り扱うとした。もちろん、システムが自動で配置・登録したスケジュールを手動で変更することも可能だ。

一方で、個人やチームの状態、例えば予定のつまり具合や活動計画をデータとして俯瞰(ふかん)して把握できるので、日常のマネジメントにかかる負荷を低減できる点もメリット。作業予定がオープンになることで、状況把握にかかる時間が短縮され、具体的な未来に向けた対話が促進されるという。

加えて今後は、指定された一定期間のログを用いて、個人やチームの傾向値の分析レポートが出力する機能を提供する予定。当初目標に対して、計画通りのリソース(時間)を投下できているのか、進捗が適切か、といった内容を客観的なデータをもとに把握でき、目標の柔軟な再設計や戦略の立案が容易になるとしている。

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