「こんな我々でもまだ好きか!!」ヨネダ2000がファンに挑戦状を叩きつけた!

ヨネダ2000(誠、愛)の初個展『ヨネダ2000じゃない展』が、6月14日~23日に東京・有楽町マルイ 7階イベントスペースで、7月18日~29日に大阪・LAUGH & PEACE ART GALLERYで開催される。この個展のテーマは「じゃない」。会場のいたるところに「ヨネダ2000じゃないもの」が展示されるというが、いったいどういうことなのか?

唯一のヒントになりそうなポスタービジュアルの中央には謎の人物が鎮座しているし、公式のリリースにはヨネダ2000ではなく「かっちゃん」なる人物がコメントをしている……まったくの謎である。ニュースクランチ編集部のインタビューでは、どんな個展になるのか、二人に話を聞いた。

▲ヨネダ2000(誠 / 愛)【WANI BOOKS-“NewsCrunch”-Interview】

怒る人も出てくるんじゃないかな

――そもそも「じゃない」に目を向けたのは、何かきっかけがあるんですか?

誠:普段、我々の着ていない衣装とか、関係のないものを飾ってみたら、どれぐらいの方が見に来てくださるんだろう、どういう感情になるんだろう、というところからでした。

――実験のようなかたちなんですね。

愛:最初、二人でふざけて喋っていたんですけど、いざ「今年、何かやりますか?」という話になったとき、「そういえば前にそんな話をしていたから、やってみようか」って。

――お客さんはどんな感情になると思いますか?

誠:いや〜……怒る人も出てくるんじゃないかなと思っています。

――(笑)。

愛:“楽しんでいただけるように”とは思っているんですけどね(笑)。「想像と違った!」という方がいる可能性はありますよね。

誠:本当は展示物の横にカメラを置いて、来てくださった方がどんな顔をされるのか見たい気がします。もちろん、そんなことはしませんけど。

――ヨネダ2000さんが好きな方は、全てをわかったうえで来場されるイメージがあります。

誠:ある意味、その人たちへの挑戦状ですね。「こんな我々でもまだ好きか!」って(笑)。

▲初個展はファンの人たちへの挑戦状と教えてくれた誠

――入場は無料ですが、来場者も覚悟を持って行くべきですよね(笑)。ポスタービジュアルも不思議です。中央に写っている方はどなたなんですか?

誠:……これはまだ言えないですね。

――でも、所在がはっきりされている方なんですね。

愛:そうですね。(ヨネダ2000のことを)好きな方は知っている可能性があります。

誠:エゴサをしたんですけど、今のところ誰も当ててはいないです。

愛:当たるかな〜。

――この中央にいる方が、リリースでコメントをされていた「かっちゃん」だと思っていました。

誠:ではないです。かっちゃんは、かっちゃんでしかないっていう。

――(笑)。イベントもいろいろとあるんですね。

誠:ヨネダ2000じゃない握手会もありますし、私たちとの本気(ガチ)卓球もあります。

愛:本気(ガチ)卓球、そして反省会です。

――ますます、謎めいてきました(笑)。でも、今回が好評だと、全国を回れる可能性も出てきますよね。

誠:たしかに!

愛:できたらいいですね〜。

――個展は昔からやりたかったんですか?

誠:いえ、まったくないです。今回、軽い気持ちでやってしまいました…(笑)。

聞き取りやすいほうはこっちだよ

――お二人の芸術的センスがどこからきているのかを探りたいです。幼少期から絵を描く、モノを作るなどはされていたんですか?

誠:何か作ったり、絵を描いたりするのは好きでした。でも、人に見せることを目標にしていなかったので、作ったものは平気でなくしてます。

――天才芸術家っぽいですね(笑)。愛さんはいかがですか?

愛:創作はしていないですけど、模型とかパズルはよくやっていました。何もないのに千羽鶴を折ったり、折り紙を小さく切って、どこまで小さい鶴が作れるのかを実験したり。細かい作業や正解があるものが好きです。

――芸人さん以外に影響を受けたアーティストやファッションなど、教えていただいてよろしいでしょうか?

愛:私は特にないんです。ファッションとかアートとかに疎いし、そういう感性がない。だから、この個展の準備が大変です。必死に食らいついているだけですね。

誠:イギリスが好きです。できれば、今世中にイギリス人になりたい。現地には行ったことがないんで、調べたものにはなってしまうんですけど、“ビートルズが着ていた衣装がカッコいいな”と思ったり、好きな映画がイギリスのものだったり……。イギリスも私のことが好きなんじゃないかなって思うんですよ。向こうも意識しているんじゃないですか?

――イギリスという国がですか(笑)。好きな映画とは、どんな作品なんですか?

誠:『ショーン・オブ・ザ・デッド』というコメディのゾンビ映画なんですけど、主人公が働いている電気屋さんの従業員の男の子の髪型とか、街中とか、出てくる服とか、すごくオシャレですし、QUEENの音楽も使われてるし。

▲ヨネダ2000のネタは愛が支えている

――ヨネダ2000さんは、ネタで取り入れる音楽やリズムも賞賛されることが多いです。ネタづくり担当の誠さんには、何か音楽的な基礎があるんですか?

誠:私がテクノが好きなので、無意識にネタに取り入れていると思います。音感はこっち(愛)ですね。

愛:学生時代に吹奏楽部だったんで、リズム感だけはあるんです。

――ネタに音楽を取り入れる際、愛さんにも相談するんですか?

誠:(愛は)音楽をやっていたので、「楽譜では◯◯だよ」と言われると、「じゃあそっちで」と変更するときがあります。

愛:聞き取りやすいか、やりやすいかなんですけどね。誠から聞かれたら「一般的に聞き取りやすいほうはこっちだよ」と教えています。

誠:(『M-1グランプリ2022』で披露した)餅つきには、まさにそういうやりとりがありましたね。

――今年で結成5年目です。テレビや舞台での活躍はもちろん、賞レースでも多くの実績を残しています。この5年は順調なのか、まだやりたかったことがあるのか、どちらですか?

誠:いい感じじゃないですか、楽しいです。

愛:ありがたい5年間ではありますね。

誠:絶対に大丈夫だろうと思って組んで、いろんなところに出させてもらったので、“正解だったな”とは思います。こんな仕事まで来るんだという、良い意味での「じゃない」はありますね。

愛:いろいろやらせていただいているんでね。「じゃない展」ができるとも思っていなかったですし。

――今後、やってみたい、挑戦してみたい、お仕事はありますか?

誠:どこまで許してくれるのかが知りたいので、「もっとじゃない展」をやりたいです。今回で許されたら、「もっとじゃない展」をやって、どこから怒られるのか、どこからお客さんがグッと少なくなるのか、探っていきたいです(笑)。

(取材:浜瀬 将樹)


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