独占欲ソーダに“Switch”パスタ? BL漫画だらけのコラボカフェは秀逸なメニューとイケメンカップルが勢ぞろい【「Daria」カフェ潜入レポート】

今や推し活の定番になりつつあるコラボカフェ。アニメのみならず、実写ドラマやキャラクターなどさまざまな作品で展開されています。

日頃推し活に勤しむ筆者もよく利用するのですが、前から気になっていたジャンルが一つありました。それが、“BL作品”とのコラボカフェ。

2024年5月29日(水)から6月23日(日)まで東京(池袋)と大阪で開催している「Daria POP UP SHOP Special Cafe in E-DINER」

BLレーベル『Daria(ダリア)』による“BL作品だけの”ポップアップストア&コラボカフェです。

作品ラインアップは『幼馴染じゃ我慢できない』(百瀬あん)、『ストロベリーキス・メルト』(佐倉リコ)など全5作品

BL好きを公言している身としては、一度は足を運んでおきたい! しかも、『甘くて熱くて息もできない』など商業BLの祭典「BLアワード2024」の受賞作品もラインアップに含まれているではありませんか。

今回は会場のリサーチを兼ねて、池袋店にお邪魔することに。

自分にとって未知の領域に一歩足を踏み入れてみると、BL漫画がずらっと陳列されていたり、ラブラブなイケメンカップルたちのイラストをあちらこちらで拝めることができたり……。

通常のカフェでは考えられない、夢のような光景が広がっていました!

さらには、「パープルフロート~諒太の独占欲を添えて~」とキャラの特徴を表した名前のドリンクや、「穂高の特製〝Switch〟パスタ」という「Dom/Subユニバース」を想起させるフードも発見!

一体どんなお味がするのでしょうか……。池袋店の様子とともに詳しくレポートしていきます。

人気5作品のイケメンカップル達がお出迎え! 限定グッズに装飾…全方位から癒しをチャージ

会場の「E-DINER」は、池袋のサンシャインシティに向かう通路(専門店街アルパB1F)にあるおしゃれな空間。

今回のコラボカフェはテイクアウトも可能かつ、予約不要で誰でも利用できるので、買い物後の休憩に立ち寄るのにぴったりな雰囲気でした。

テイクアウト専用カウンターの壁にも、今回だけの特別な装飾が!

店内に一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んできたのはイケメンカップルたちの巨大スタンドパネル。店頭と店内の2か所に分けて展示してありました。彼らは全員、ダリアコミックス作品のキャラクターです。

今回のカフェでは下記5作品がピックアップされ、それぞれのメインカップリングの二人が描き下ろしイラストで登場しています。

【作品ラインアップ】
・『甘くて熱くて息もできない』(作:蜂巣)
・『幼馴染じゃ我慢できない』(作:百瀬あん)
・『くちびるから愛』(作:白松)
・『声で濡らして』(作:中見トモ)
・『ストロベリーキス・メルト』(作:佐倉リコ)

もちろん筆者は、全て予習済み。どれも最高にすばらしい作品なのですが……その中でも特におすすめしたいのは、『幼馴染じゃ我慢できない』です。

『ナカまであいして』(海王社)などで今注目を集める百瀬あん先生による幼馴染×純愛ストーリーで、大学の近くに住むためルームシェアを始めた諒太と蒼衣(アオ)。

長年思いを寄せていた諒太の、独占欲剥き出しな“攻め”っぷりが最高に萌えるのです。

『幼馴染じゃ我慢できない』の三毛諒太(左)と沖蒼衣(右)のアクリルスタンド

もう一つが、前回の記事でも紹介した『ストロベリーキス・メルト』。

オメガバースの派生として注目を浴びている「ケーキバース」で、フォークである故に他人との接触を避けていた朱羽が、ある日ケーキの性質を持つ楓と出会うことで秘密の“甘い”関係性がスタートします。

甘い匂いに誘われるがまま楓を求める朱羽の甘美な表情に、たまらなく癒される作品です。

もちろん作品をすべて読んでいなくても十分にカフェを楽しむことはできますが、ストーリーやキャラクターのことを理解したうえで臨む方がもっと楽しい時間を過ごせるので、読んでから訪れることをおすすめします。

『ストロベリーキス・メルト』の三嶋楓(左)と八尋朱羽(右)アクリルスタンド

会場には上記5作品の原作本に加えて、キャラクターたちのアクリルスタンドやキーホルダー、缶バッジなどのグッズがずらっと陳列!

『幼馴染じゃ我慢できない』(左)と『くちびるから愛』(右)のミニキャラアクリルスタンド

それに加えて、豪華景品が手に入る巨大ガラポンも設置されていました。

1回770円(税込)で挑戦することが可能で、A賞が当たるとなんと全キャラクターが描かれたクッションが手に入るそう!

ラブラブなカップルたちが描かれたクッションを抱えて眠ったら、幸せな夢が見れること間違いないでしょう。

店内の壁全面に、各キャラクターの“ミニキャラ”イラストが印刷されていました。

(ほぼ)360度、イケメンカップルが存在するまさに幸せな空間。買い物をした帰りにふらっと立ち寄れば、疲れた身体に癒やしを与えてくれそうです。

Dom/Subユニバースとケーキバースの世界が体験できる!? BL作品ならではのフード名が秀逸

いよいよ今回の目玉、フードとドリンクを紹介していきます。

まず初めに、『声で濡らして』の「穂高の特製〝Switch〟パスタ」から。

「穂高の特製〝Switch〟パスタ」1,320円、「塩対応な怜王の甘酸っぱい恋のキウイソーダ」880円(ともに税込)

ミートソースとカルボナーラソースのあいがけになっていて、ミニキャラ姿の怜王と穂高が描かれたピックが1つ付属しています。ピックを汚さずに持ち帰ることができるのは、とってもありがたいですよね!

Dom/Subユニバース作品である本作の主人公・穂高は「Switch」というDomにもSubにも切り替えられる特殊な性質(ダイナミクス)を持っているのですが、そんな“一度で二度美味しい”性質を2種類のソースで表現しているのでしょう。

その事に気づいた瞬間、思わず「うまい!」と叫びたくなってしまいました。

しかし、“うまい”のは名前だけではありません。2種類のソースをバランスよく混ぜて口に運んでみると、あら不思議!

トマトのさわやかな酸味とクリーミィーなカルボナーラソースが見事に調和していて、まるでミートドリアのような味わいでした。

普段は節約のため、2人前の麺に対して1人前の市販ソースを使用し、オリーブオイルやケチャップなどの調味料でかさ増ししている筆者(※虚しい気持ちになるのでおすすめはしません)。

最初は「2種類のソースを合わせるなんて……!」と驚きを隠せずにいましたが、まさに贅沢の極みとも言える味わいにあっという間に完食してしまいました。

さらにもう一つ、今回のフードメニューの中で特に感動したのが『ストロベリーキス・メルト』の「『俺ってどんな味すんの?』楓味!?ストロベリーケーキ」

「『俺ってどんな味すんの?』楓味!?ストロベリーケーキ」1,210円(税込)

“楓”味?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、本作がケーキバース作品であることになぞらえているのです。

被食者である「ケーキ」の性質を持つ楓のことを、作中の朱羽は「ケーキやはちみつのように甘い」と表現していましたが、これを食べればその味わいを疑似体験することができるかもしれませんね。

『ストロベリーキス・メルト』1巻19ページ/©RICO SAKURA/Frontier Works Inc.

『くちびるから愛』は、料理上手でお世話焼きな純晴が作ってくれたであろう特製オムライス。

作中では、愛する陸のためにチーズハンバーグやいなり寿司などさまざまな料理を振る舞っていましたが、オムライスも得意だったなんて……と感動してしまいました。

「純晴特製!オムライス」1,320円(税込)

ぴかぴかと眩しいほどに光る卵に、濃厚なデミグラスソースのコントラストが美しい一品です。

経営者でしっかり者の純晴と、ちょっぴり抜けているけど“何でも屋”として町のみんなに愛されている陸。ひょっとすると、二人の対照的なイメージを表しているのかもしれませんね。

「独占欲ソーダ」に「サマーデート」…カップルの特徴と思い出がぎゅっと詰まった個性的なドリンクも!

フードだけではなく、ドリンクも個性的なメニューが勢ぞろい。

『幼馴染じゃ我慢できない』の「パープルフロート~諒太の独占欲を添えて~」は、本作を読んだことがある方にとっては「確かに、諒太と言えば独占欲だよね」と納得せざるをえないネーミング。

「アオのおすすめ♥プリンアラモード」1,210円、「パープルフロート~諒太の独占欲を添えて~」880円(ともに税込)

小さい頃からアオ中心な諒太は、ルームシェアを始める時も、何をするにしても「アオと一緒ならなんでもいい」と真顔で言ってしまうほどの惚れっぷり。

アオが他の友人と親しくしている様子を見て、思わず嫉妬してしまうほど独占欲が強いのです……!

『幼馴染じゃ我慢できない』1巻70ページ/©AN MOMOSE/Frontier Works Inc.

一方で『甘くて熱くて息もできない』の「りおあやのしゅわしゅわサマーデートソーダ」は、爽やかな青にレモンのイエローが美しい印象。

「りおあやのしゅわしゅわサマーデートソーダ」880円と、「色あせない愛の花火パフェ」1,210円(ともに税込)

実はこちら、単行本2巻で理央と絢斗が公園で花火を鑑賞するシーンをイメージしているのだとか。

『甘くて熱くて息もできない』2巻126ページ/©HACHISU/Frontier Works Inc.

勘違いによって少しだけすれ違ってしまった二人が、仲直りを果たした思い出のシーン。理央の背中越しに見る花火が幻想的で、筆者も思わず心が揺さぶられました。

このドリンクをテイクアウトして近くの公園で飲めば、作品の世界観にどっぷり浸りながら一足早く夏を感じられそうですね。

また、今回のドリンクメニューは5作品それぞれが異なるテーマカラーを採用しているのも注目ポイント。

今回の描き下ろしイラストをよく見ると、各キャラクターが着ている制服や運んでいる食器等の色が、ドリンクの色とリンクしていることに気が付きます。

ノベルティのコースターの背景やアクリルスタンドにもその色が取り入れられているので、ドリンクと合わせて写真を撮ればもっと楽しめそうですね!

コラボフード(ドリンク含む)を1つ注文するごとにプレゼントされるオリジナルコースター(全6種)

BLコラボカフェで感じた、BLの進化

筆者にとって初体験だった、BL作品のコラボカフェ。これまでに足を運んだほかのカフェと比較すると、キャラクターの属性や性格、そしてカップルにとって思い出のシーンを巧みに表現したメニューが多い印象を受けました。

そして何より、メニューのネーミングセンスが秀逸すぎて……。次回また開催された際はどんな個性的な名前が登場するのか、今からとても楽しみになりました(笑)。

近年、実写ドラマ化やアニメ化が相次いで発表されている商業BLの世界。そういった動きはもちろんですが、池袋のサンシャインシティ内の目立つ場所にこのようなコラボカフェが開催されるのが当たり前の光景になったことも、BLファンにとっては感慨深い出来事の一つではないでしょうか。

10代の頃からBL沼にハマっている筆者も「オープンな場でも楽しめるようになってきたんだな」と感動を覚えつつ、今回のコラボカフェを思う存分楽しむことができました!

BLが好きだという方、もしくは少しでも興味があるという方は、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

友達とアニメショップや本屋を巡礼した帰りに、戦利品のBL漫画を披露しながら楽しむのもいいかもしれません。

まだコラボ作品を読めていない方は、事前に読んでおくとさらに楽しめると思うので、ぜひそちらも合わせてチェックしてみてくださいね。

開催概要

◼️開催日時:
2024年5月29日(水)~6月23日(日)

◼️開催場所:
(東京)〒170-8630 東京都豊島区東池袋3-1-1
サンシャインシティ専門店街アルパB1 「E-DINER」

(大阪)〒530-0017 大阪府大阪市北区角田町5-15
HEP FIVE 6階 「イーアニ -EDITH ANIME SHOP-」

◼️営業時間:
「E-DINER」10:00~20:00
「イーアニ -EDITH ANIME SHOP-」11:00~21:00

※営業時間は変更になる場合がございます。
※「イーアニ -EDITH ANIME SHOP-」ではコラボフードの販売はございませんのでご了承ください

◼️公式HP:
https://www.edith.co.jp/lp/2024-daria_e-diner/

<作品ラインナップ>
佐倉リコ「ストロベリーキス・メルト」
白松「くちびるから愛」
中見トモ「声で濡らして」
蜂巣「甘くて熱くて息もできない」
百瀬あん「幼馴染じゃ我慢できない」

ダリアサマーフェスティバル!今年の夏はダリアのPOP UP SHOP&フェアが熱い!

第1弾
「Daria POP UP SHOP Special Cafe in E-DINER」 ※6月23日(日)まで

第2弾
「夏のダリアフェア2024」開催!
7月12日から8月31日まで、全国の書店で描き下ろしリーフレットをプレゼント!

<ラインナップ>
佐倉リコ「ストロベリーキス・メルト」
茶野まめこ「あした、嫌いになりたい」
羽純ハナ「カドル ‐獣人オメガバース‐」
紅「さよならの、その時まで」
柳瀬せの「死神に花束」

最新情報は「Daria」公式Xにて随時公開。情報をお見逃しなく。

▼「Daria」公式X
https://twitter.com/daria_fwinc

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