FC町田ゼルビアの強さの源は? パリ五輪世代の藤尾翔太と平河悠に直球質問

今季J1リーグの17節を終えて堂々の首位。直近のリーグ戦でアルビレックス新潟に敗れたものの、ここまでのFC町田の快進撃は「素晴らしい」のひと言だ。この躍進を、パリ五輪世代の藤尾翔太と平河悠はどう捉えているのか。藤尾は以下のように回答してくれた。

「正直、開幕前はイメージできていませんでしたが、(町田のサッカーは)徹底している部分が多いので、その点で優位に立てているのかなと。そう実感しています」

そんな藤尾が町田の強さの一因に挙げたのが「失点の少なさ」だった。黒田剛監督はなにより、失点を嫌う。そのスタンスをチームとして共有することで“一体感”が生まれている。

一方で平河が強調したのは「決定力」だった。

「1本中の1本と言われているように、(今季の)町田は決定力があるので首位にいるんだと思います」

実際、ここまでの総得点28はリーグ2位タイで、総失点はリーグ3位タイの15。そして得失点差13はリーグ1位タイと、町田の強さはこれらの数字が物語っている。

果たして、町田の強さの源は? その問いに平河は

「練習で100パーセント出している」と答えた。 「練習で試合の雰囲気や緊張感を出せているところが大きいです。いわゆるギャップがないので、リーグ戦を戦う時に(ゲームに)上手く入れています」

藤尾の回答は「厳しい競争」だった。

事実、藤尾と平河がU-23アジアカップに参戦中、5月3日の柏レイソル戦ではFWの荒木駿太が今季初先発で1得点・1アシストと大活躍。これを受けて、藤尾は「ポジションないわ~」と思ったという。選手層の厚さが強さの一因なのは間違いない。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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