ガーナの1歳男児が「世界最年少アーティスト」に認定。大人が批判されるわけとは?

By 佐藤まきこ

「世界最年少アーティスト」と認められた男の子。ギネス世界記録のタイトルを獲得したとき、その男の子は生後わずか1歳と152日でした。

↑世界最年少アーティストのエース=リアム・ナナ・サム・アンクラちゃん(画像提供/SearchSift/YouTube)

ガーナに住むエース=リアム・ナナ・サム・アンクラちゃん。母親のシャンテル・クウクア・エガンさんはシングルマザーで、ミス・ユニバースから依頼された作品に取り組んでいたため、エース=リアムちゃんに一人で遊ばせる必要がありました。

そこで、絵の具とキャンバスを用意して、エース=リアムちゃんが自由に遊べるようにしたのです。エース=リアムちゃんは、好きな色の絵の具の中でハイハイして楽しんでいたそうです。

そして、エガンさんはそんなエース=リアムちゃんが選んだ色の組み合わせに感銘を受けたのだとか。「この子は明らかにとても楽しんでいました。どの色が互いに引き立てあうのかを知っています」とエガンさんは語っています。

そして、息子をギネス記録の世界最年少アーティストとして申請することにしたのです。ただし、アーティストの称号を得るためにはプロの展示会で作品を出す必要がありました。

そこで、2023年12月から2024年1月までガーナの首都アクラの科学技術博物館で展示会を開催。エース=リアムちゃんの作品10点を展示し、そのうち9点が売れたそうです。こうして先日、ギネス世界記録から正式に「世界最年少アーティスト」と認められたのです。この報告にエガンさんは涙を流して喜んだとか。

しかし、このニュースに対して「赤ちゃんに絵の具を与えて、散らかったなかでハイハイされる。それが芸術? 本気じゃないでしょう?」「犯罪にならないの? そんな幼い子どもが家族のために稼ぐべきじゃない」「関係者は全員恥を知れ!」など、否定的な意見が少なくありません。

子どもが無邪気に遊びながら作った‟作品“を見て、「うちの子って天才!」「もしかしてすごい才能の持ち主じゃないか」などと親が思うのは、ごくごく自然なこと。エース=リアムちゃんの才能がこれからどれほど伸びるのか、周囲の人たちは温かく見守ってあげたいですね。

【主な参考記事】

New York Post. Guinness crowns toddler the youngest-ever male artist — and his paintings are selling fast. May 24 2024

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