パート先で「英語が話せるから」と、英語でのお客さま対応を任される! 最近かなり増えているけど、この機会に「時給アップ」は可能? 交渉時のポイントも解説

パートの時給の決め方

店長などがパートの時給を決める際、一般的にまずは各地域の最低賃金を確認します。当然、最低賃金以上の金額を最低ラインとしつつ、多くの場合は近隣の同業他社の相場や労働市場の相場などを勘案しながら設定します。

パートの時給が同じで仕事内容が異なることもある

パートで働く場合、同じ店で同じ時給だからといって、必ずしも仕事内容も同様とは限りません。例えば、もともと英語が話せるので、パート先で英語対応が必要な場合には自分が率先して対応しているといった場合もあるでしょう。

ただ、一度や二度ならまだしも、円安で外国人観光客が増えてきて、自分一人の負荷が増えている等、不公平とも思える状況もあるかもしれません。これはあくまでも一つの事例ですが、同じような経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。

そうなると、同じ時給で自分だけプラスアルファのスキルが必要なことに対して、モヤモヤすることもあるでしょう。このような場合、時給アップをしてもらうことは可能なのでしょうか?

まず、時給を上げられるかどうかは職場次第という事情があります。例えば、個人経営の小さなお店で働いている場合、基本的にはパートの時給も責任者の一存で決まります。そのため、交渉次第では意外と簡単に時給が上がる可能性もあるでしょう。

ただ、全国展開をしている企業の一店舗で働いているような場合、一店長の権限では限界があるかもしれません。パートの時給を上げるためには要件があったり、時給の上限が設定されていることもあるでしょう。

とは言え、どの場合でもまずは自分が働く職場の店長や上司と交渉することが時給を上げる第一歩です。交渉するときなどに、具体的にどのような点がポイントとなるのか見ていきましょう。

時給を上げる交渉はどうすれば良いか?

パートの時給を上げる交渉をする場合に抑えておきたいポイントを解説していきます。

売上貢献の実績を伝える

自分の行動が売上にどう貢献していくのかをアピールすることは大切です。今回の事例では、もしも英語が話せる自分がいなければ、外国人観光客相手の売上につながらなかったかもしれません。具体的にどれくらい英語で対応し、どれくらい売上につながったかを数字として示すことができれば、大きなアピール材料になるでしょう。

同業他社のデータを見せてみる

時給アップの交渉をする際には、情報収集も大切です。今回の場合では比較対象が同僚から始まるかもしれませんが、もしも近隣の同じようなお店よりも著しく時給が低いような場合は、それについて言及するという方法もあります。

なお、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」によると、短時間労働者の時給の平均は全年齢合計では1412円です。年齢や男女による差はありますが、例えば最も時給が高い30~34歳では男性が2052円、女性が1488円ですので、この世代でこの金額よりも時給が著しく低ければ、交渉の材料にしても良いかもしれません。

周囲の人と信頼関係を作る

時給を上げるには、普段の勤務態度や周囲の人との信頼関係も大切です。いくら英語が話せて売上に貢献できているとしても、遅刻や欠勤が多く、同僚とトラブルを起こしがちだと、なかなか時給アップも認めてもらえないでしょう。

信頼関係は一朝一夕で築けるものではありません。就業時間などのルールを守りつつ、日々一生懸命に働き、信頼関係を構築しましょう。

まとめ

パート先で英語が話せるからと英語対応を任されている場合、必ずとは言えませんが交渉等の手段により時給を上げられる可能性はあります。

同業他社の時給や、自身のスキルによる売上貢献具合を伝えるとともに、普段の勤務態度にも気を付けましょう。

出典

厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査の概況

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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