金ケ崎巡業の免状初公開 8日から郷土力士展 街地区生涯教育センター

金ケ崎巡業場所で世話人に交付された免状を手にする坂田所長。8日からの「大相撲郷土力士展・金ケ崎場所」で公開する

 歴代の本県出身力士などに関する資料を展示公開する「大相撲郷土力士展・金ケ崎場所」(実行委主催)は、8日から15日まで金ケ崎町西根の街地区生涯教育センターで開かれる。引退後に同町に住んだ元関脇の前田川(1939~98年)=奥州市江刺出身=の化粧まわしや各種賞状をはじめ、1955年の金ケ崎巡業場所で町内の世話人に交付された免状など、貴重な資料も並ぶ。

 2023年3月に一関市千厩町の千厩市民センターで開かれた千厩地区民祭の特別展示「大相撲郷土力士コレクション」を見た金ケ崎町の有志らが「ぜひ金ケ崎町でも開きたい」と実行委をつくり、同特別展示でコレクションを公開したさいたま市在住の金野裕一さんの協力を得る一方、町内外から大相撲関連の資料を探し集めて初めて開く。

 このうち世話人の免状は、実行委で金ケ崎巡業場所の関連資料を探していたところ、同町西根本町の料亭丸萬に保管されているのを確認し、今展で初公開。1955年7月10日付で同料亭の主人に対し、大日本相撲協会(現日本相撲協会)の高砂浦五郎理事から、高砂部屋門下の世話人の証しとして交付されたとみられている。

 また、高砂部屋に所属し、「突貫小僧」の異名を取った前田川関の化粧まわしをはじめ、今展のために敢闘賞や技能賞といった賞状も借り受けて公開する。

 他にも本県出身の歴代力士名と出身地を示した地図や、力士の手形、番付表、取組表、絵番付、ファン垂涎(すいぜん)のグッズなどを展示する。

 入場無料。開場時間は午前10時から午後4時(最終日午後3時)まで。

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