【F1】角田裕毅 アストンマーティン待望論がオーナー地元で沸騰「ストロールより前を走っている」

角田裕毅(ロイター=USA TODAY Sports)

F1のRBに所属する角田裕毅(24)のレッドブル昇格が消滅したことを受けて、2026年からホンダとコンビを組むアストンマーティンへの移籍を強く求める声がオーナーの地元カナダメディアから上がっている。

RBの親チームにあたるレッドブルは、今季限りで契約が切れるセルジオ・ペレスと26年まで2年間の契約延長を発表。今季の好調から期待が高まっていた角田の昇格は事実上消滅した。これにより角田の移籍話が加速する中、アストンマーティンへの待望論がオーナーのローレンス・ストロール氏の地元カナダで沸騰している。

カナダ放送局「TVA」は、同国で開催されるカナダ・グランプリ(GP、9日=日本時間10日決勝)を前にアストンマーティンの動向を特集。まずローレンス氏の息子であるランス・ストロールの更迭を主張した。

「多額の予算を投じ、最新鋭のインフラを整え、優勝を狙うと繰り返すチームにしては残念な結果となっており、ストロールも失策を重ねている」と今季の不振を批判。「中国でダニエル・リカルドと接触し、多くの議論を呼び起こした。マイアミではスプリントで同僚のフェルナンド・アロンソに接触した」とたび重なる失態を斬り捨てた。そして「批判はあらゆる方面、専門家、解説者、ファンから寄せられ、その将来についても疑問が抱かれている」と契約更新に疑問を投げかけた。

現在はローレンス氏が大量の株式を売却して、他の大株主も存在することを強調。「アストンマーティンが今後覇権を本気で目指すのであれば、投資家や経営陣は大きな決断を迫られる。これらの大企業は、息子を常に乗せたままにすることはない」とローレンス氏以外の経営陣からランス解任論が出ると推測した。

このシナリオが現実になった場合、代役候補となるのが角田だ。「26年に新たな規制が導入され、ホンダが登場する。日本企業は、日本人選手を配置したいと考えている。RBに所属しながら(マックス)フェルスタッペンと(レッドブルで)一緒になれない運命に不満を抱く角田が、フリーになる」と指摘。その上で「角田はシーズンを通して自分を示してきた。彼は車に乗り込むとすぐに戦える。今季、彼はストロールよりも前を走っており、成長を続けている」とランスよりも実力があり、アストンマーティンの経営陣を満足させる補強になるとズバリ断言した。

〝アストンマーティン・ホンダ〟の誕生に合わせて、角田の電撃移籍はあるのか注目だ。

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