ブルーシール牧港本店、7月23日新装オープン 2階建て、レトロな外観 床面積は旧本店の1.5倍

新装開店するブルーシール牧港本店のイメージパース

 フォーモストブルーシール(浦添市、村上琢磨社長)は6日、建て替え工事中の「ブルーシール牧港本店」を7月23日にリニューアルオープンすると発表した。延べ床面積は旧本店の1.5倍で、客席は2倍の200席を備える大型店となる。白やれんがの壁を基調に懐かしさを感じるレトロな外観に仕上げ、旧本店で利用客に人気だった大型ネオンサインの「BIG DIP」も再設置。建て替えを機に県民需要をさらに取り込み、2026年度の売上高で23年度より5億円多い40億円を目指す。(政経部・大川藍)

 2階建ての新本店のコンセプトは「笑顔の思い出シアター」。アイスクリームがハレの日の食べ物として県民に親しまれてきたことから、幸せな思い出を残せる店舗作りを目指す。

 本店のリニューアルを機に、同社はブルーシールアイスクリームのブランドを「わったー(我々の)アイス」と再定義した。

 背景にはコロナ禍の経験がある。牧港本店は沖縄の代表的な観光スポットとして県外客の利用も多かったが、コロナ禍で観光需要がなくなると売上高は大幅に落ちた。

 その教訓から地元客にターゲットを絞り、普段から定期的に店へ足を運んでもらうことで安定した売り上げにつなげる。施策の一つとして、車社会の沖縄の特性に合わせ、牧港本店では初めてとなるドライブスルーサービスを実施する。2階に設けるコミュニティースペースを県民の憩いの場と位置付け、イベントを定期的に実施し来店を促す。

 東京や大阪など県外に30店ほど展開するフランチャイズ店を今後も増やす。スーパーなど量販店の販路開拓にも力を入れ、売り上げ増を図る。

 村上社長は6日の会見で「創業100年に向けた新たな一歩として、新本店へ多くのお客さまにきていただきたい」と話した。

 同社は1948年創業。63年に建てられた旧本店は老朽化により23年3月末に休業し、建て替え工事を行っていた。

新装開店する牧港本店について説明するフォーモストブルーシールの村上琢磨社長=6日、浦添市のピーズスクエア

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