『マッドマックス:フュリオサ』ジョージ・ミラー×小島秀夫のネタバレあり対談動画公開

全国公開中の映画『マッドマックス:フュリオサ』の監督を務めたジョージ・ミラーとゲームクリエイターの小島秀夫監督の特別対談動画が公開された。(※映像には本編映像や本編内容のネタバレが多く含まれています)

本作は、2015年に公開された『マッドマックス 怒りのデス・ロード』に続く、『マッドマックス』サーガ最新作。前作でシャーリーズ・セロンが演じた最強の戦士フュリオサの怒りの“原点”を、アニャ・テイラー=ジョイと、『マイティ・ソー』シリーズのクリス・ヘムズワースの共演で描く。前作から引き続き、ミラーが監督を務めた。

映画『マッドマックス:フュリオサ』特別対談 in LONDON ショートVer.|大ヒット上映中
映画『マッドマックス:フュリオサ』特別対談 in LONDON ロングVer.|大ヒット上映中!
公開されたのは、『DEATH STRANDING』や『メタルギアソリッド』シリーズで知られるゲームクリエイターの小島と、ミラー監督の特別対談動画。「ジョージ・ミラーは僕の“神”」と公言するほど誰よりも深い“マッドマックス愛”を持つ小島監督は、約7年ぶりの直接の対面に、当初の時間を延長して最新作『マッドマックス:フュリオサ』の魅力や制作の裏側について熱く語り合った。

憧れのミラー監督と久々に再会した小島監督は少年のように目を輝かせると、「演出がうますぎる! いつも常に勉強させていただいています。セリフなしで映像で全て見せてくれるというのが、観客と作り手のリズムというか…」と、作品のディテールについて絶賛。対するミラー監督は、小島の深い考察とクリエイターならではの視点に驚嘆し、映画について監督ならではの持論を展開。映画制作を“タペストリー”にたとえた。「映画全体にわたり糸を通していくわけです。映画についての比喩の一つには、視覚的音楽だというものがあります。また、全体の模様を作るモザイクアートでもあると言われます。私が好きな比喩は‟映画はタペストリーである”というもので、糸を通して絵を描いていくというものです。物語を通して糸をたどっていくとタペストリーの絵が見えてくるのです」と、ディテールの全てが物語全体に糸を通すように重要であると語った。そして小島は、フュリオサの腕や髪の毛の変化を通じて、彼女の感情や成長を表現していることにも言及。自身のゲーム創作でも「ビジュアルで語ること」を重視し参考にしていると、改めて監督に敬意を示した。

そのほかにも、作品の細部に至るまでトークが展開。「左腕と髪を失ったフュリオサの変貌」「ディメンタス将軍の“色”の変化」「個性豊かな改造車が、それぞれのキャラクターや関係性を表している」など本作の裏話も多く語られた。対談の締めくくりに、小島が「ジョージ監督は僕のメンター。今後もずっと映画を作っていただいて、勇気と元気をください!」と語りかけると、ミラー監督は「あなたにそう言ってもらえて、とても嬉しいです。『DEATH STRANDING』を見て、その成果を目の当たりにしてこう感じました。まるでクリエイティブな兄弟だとね。こんな会話を今後もずっと続けて行きましょう! ありがとう!」と互いにエールを送った。

小島が手がけた『DEATH STRANDING』は、ノーマン・リーダスやマッツ・ミケルセンなどの俳優が多数登場。2025年にリリースされる続編には、親交の深いミラー監督も出演予定だ。
(文=リアルサウンド編集部)

© 株式会社blueprint