キヤノン、RFマウント採用デジタルシネマカメラ「EOS C400」発売。6Kフルサイズセンサーを搭載し印象的な映像表現を実現

キヤノンは、映像制作機器CINEMA EOS SYSTEMの新製品として、高い機動力と充実したインターフェースを両立し、放送やライブ映像制作の現場でも高品位な映像表現を可能にする「EOS C400」を発表した。発売時期は2024年9月上旬。希望小売価格はオープンで、市場実勢価格は税込137万円前後。

EOS C400は、「EOS C500 Mark II」(2019年12月発売)と「EOS C300 Mark III」(2020年6月発売)の基本機能を継承、進化させながら、RFマウントを採用したデジタルシネマカメラ。高画質な映像撮影を可能にする6Kフルサイズセンサーを搭載し、被写界深度が浅く、美しいボケ味で印象的かつ高品位な映像を実現する。また、充実したインターフェースを備えながら小型・軽量化を実現することで、映画やドラマなどの映像制作現場はもちろん、ライブ映像制作現場においても、シネマティックな映像表現を演出するという。

RFマウント採用による多彩な映像表現

CINEMA EOS SYSTEMの上位機種のカメラとして初めてRFマウントを採用。RFマウントの通信プロトコルに対応し、倍率色収差補正・周辺光量補正・デュアルピクセルフォーカスガイド・歪曲収差補正がカメラ側で行えるほか、豊富なラインアップから映像表現に応じたレンズの選択が可能。また、RFマウントの高速通信により、バーチャルプロダクションに適したメタデータの出力に対応する。さらに、新たに発売する「マウントアダプター PL-RF」(2024年9月上旬発売予定)を装着することで、映像制作業界で普及しているPLレンズの使用も可能。別売りのマウントアダプター(※1)を装着することで、EFレンズ資産も活用できる。

6Kフルサイズセンサー搭載による6K/60P内蔵RAW記録や4K/120P(※2)記録

6Kフルサイズ裏面照射積層CMOSセンサーをCINEMA EOS SYSTEMで初搭載したほか、映像エンジン「DIGIC DV 7」を採用したことで、6K/60P RAW動画や4K/120Pのハイフレームレート記録を実現。また、低輝度部から高輝度部まで自然なトーンでの色再現と、暗部のノイズ低減を実現し、6Kオーバーサンプリングによる4K画質を向上している。さらに、「デュアルピクセルCMOS AF II」の搭載により、追従性に優れた高速・高精度・広範囲なAF操作を実現。

幅広い現場に対応するインターフェースと新ビデオフォーマット

小型・軽量な筐体を実現しながら、GENLOCK/SYNC/リターン端子やイーサネット端子など充実したインターフェースを本体に搭載。撮影中の映像が実際にオンエアされているかを認識できるタリー機能や、現在オンエア中の映像をモニター上で確認できるリターン機能など、ライブ映像制作用途のカメラに求められる機能が拡張ユニットなしで使用でき、ライブ撮影をサポートする。また、新たに、キヤノン独自のビデオフォーマット「XF-HEVC S/XF-AVC S」を採用。MP4ファイル形式でありながら、既存のビデオフォーマット「XF-HEVC/XF-AVC」のメタデータを踏襲している。新たに、撮影日時やリール番号をファイル名に表示可能にすることで、カメラを多数使う撮影現場においてのファイル管理がしやすくなり、ワークフローの効率化を実現する。

※1.マウントアダプターの詳細はキヤノン公式ホームページをご確認のこと。

※2.Super 35mmモードでフレームレートが100Pを超える場合、画角が約6%クロップする

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