酒飲み羽交い締め「抵抗され殴った」 24歳自衛官を懲戒免職 後輩隊員は全治2カ月 兵庫

陸上自衛隊千僧駐屯地=伊丹市広畑

 後輩隊員を殴って重傷を負わせたとして、陸上自衛隊千僧駐屯地(兵庫県伊丹市広畑1)は7日、第3通信大隊の3等陸曹(24)を免職の懲戒処分とした。同駐屯地司令業務室は「自衛隊内での本人の特定につながる」との理由から3等陸曹の性別や氏名、けがをさせられた隊員の負傷程度、部位などを明らかにしていない。

 同室によると、3等陸曹は2023年9月19日午後10時半ごろ、隊員が寝泊まりする隊舎内で、ルームメートの後輩隊員の体を複数回殴り、全治2カ月のけがを負わせた。3等陸曹は当時、酒に酔った状態だったといい、「後輩隊員を遊び感覚で羽交い締めにした。抵抗されたので腹が立って殴った」と説明しているという。同じ隊舎内で生活する同僚の隊員が報告して発覚した。

 3等陸曹は裁判所から罰金刑を命じられているが、同室は詳細について「答える立場にない」とした。

 第3通信大隊長の本田賢二郎2等陸佐は「このような事案は自衛官および社会人として絶対にあってはならない行為。今まで以上に隊員個々の服務指導を徹底する」などとコメントを出した。(地道優樹)

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