ドイツ連銀、インフレ根強いと警告 大幅な賃金上昇続く

[フランクフルト 7日 ロイター] - ドイツ連邦銀行(中央銀行)は7日、大幅な賃金上昇が続いており、国内インフレが根強いことが判明しつつあるとの見解を示した。

半期に一度の経済予測改定で「インフレが根強いことが判明しつつある。特にサービスがそうだ。サービス業では大幅な賃金上昇とそれに伴うコスト圧力が重要な要因になっている」と指摘。

「妥結賃金は今年特に急上昇し、その後も大幅な上昇が続く見通しだ」と述べた。

連銀は今年のインフレ予測を昨年12月時点の2.7%から2.8%に上方修正。来年の予測も2.5%から2.7%に修正した。

ナーゲル総裁は「ドイツのインフレ率は低下が続いているが、ペースは抑制されている」とし「われわれ欧州中央銀行(ECB)理事会は利下げについては自動操縦ではない」と述べた。

今年の経済成長予測は昨年12月時点の0.4%から0.3%に下方修正した。来年の予測も1.2%から1.1%に修正した。

ただ、ドイツではここ数カ月、需要が上向いており、ナーゲル総裁は「ドイツ経済は景気低迷期から脱しつつある」との認識も示した。

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