全日本ロードレース選手権に参戦 福島県いわき市の高校生・徳田翔さん 「どんな状況でも自分の走りを」

世界を見据え、闘志を燃やす徳田さん

 福島県いわき市の高校生徳田翔さん(15)が日本モーターサイクルスポーツ協会の全日本ロードレース選手権に参戦し、奮闘している。世界での活躍も見据え、「好成績を残し、多くのチームから求められる選手になりたい」と意気込んでいる。

 徳田さんは父親の影響で小学3年時に初めてポケットバイクに乗り、徐々に楽しさにのめり込んでいった。各種大会への挑戦を重ねる中、昨年の筑波ロードレース選手権での好成績が認められ国際ライセンスを取得。今年は通信制高校に通いながら、全日本ロードレース選手権に挑戦している。

 徳田さんが参戦しているのは、若手とベテランがしのぎを削る「J―GP3クラス」で、世界を目指す登竜門となっている。全国各地で転戦し、10月末に三重県の鈴鹿サーキットで開催される最終戦まで全6戦に臨む。

 同クラスでは、より速さを出すために出場車両の多くが改造されているが、徳田さんの車両は市販状態のまま。今後各国のレースへの参加権を獲得するためには、改造しない状態で好成績を収める必要があるからだ。ハンデを背負っての出場になるが、「それでも勝てるライダーでないと世界では通用しない」と力を込める。

 レースは現在2戦目までが終了し、第1戦は22台中12位(改造なしの車両では2位)、第2戦は21台中19位(同3位)だった。最終戦まで4つのレースが残るが、若きライダーは「どんな状況でも自分の走りを展開し、もっと上を目指す」と闘志を燃やしている。

(いわき版)

© 株式会社福島民報社