宇野維正、新刊『映画興行分析』刊行へ 激動の映画興行10年史を辿る

映画ジャーナリストの宇野維正が、2024年7月3日に新刊『映画興行分析』(株式会社blueprint)を刊行する。

『映画興行分析』は、宇野維正が2015年からリアルサウンド映画部にてスタートした週刊連載「宇野維正の興行ランキング一刀両断!」の約400本におよぶ記事を再編集してまとめた一冊。興行通信社が毎週発表している『今週の映画ランキング』約10年分を、映画ジャーナリストならではの鋭い視点で読み解いていった528ページにおよぶ労作だ。さらに、1年ごとに書き下ろしのコラム「映画興行概論」を収録し、2016年7月から2024年4月までの足かけ9年で、映画興行を取り巻く環境がどのように変化したのかを概観できる貴重な資料にもなっている。

2019年に歴代最高興収を記録した日本映画界は、コロナ禍の2年を経て、国内アニメ映画と作品のファンダムとIPの海外展開を軸とするこれまでとまったく別のビジネスへと転生した――『ハリウッド映画の終焉』でアメリカ映画界の崩壊と失われつつある映画文化の現状に警鐘を鳴らした筆者が、ライフワークとして執筆した「映画興行の10年」。記録の向こうから見えてくる真相とは?

なお、版元の株式会社blueprintの直販サイト「blueprint book store」では、本書の刊行記念トークショーの配信チケット付き書籍を発売している。刊行記念トークショーには、物語評論家のさやわか氏を招き、宇野維正とともに改めてこの10年の映画興行を振り返る予定だ。

(文=リアルサウンド映画部)

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