ミス響いて5連敗…西武・渡辺久信監督代行の願い「この嫌な雰囲気を解体する救世主が…」

5回の攻撃を終え、選手交代を告げる西武・渡辺監督代行(右)(撮影・永田浩)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神5―1西武(7日、甲子園)
5連敗の西武は、これで10カード連続でのカード初戦黒星。「できれば序盤に主導権を握りたかった。余分な点を序盤に与えるということは、後手後手に回っている、そんな感じがしますよね」

と渡辺久信監督代行が指摘したのは、失点に絡んだ2度のミスだった。

まず2回の守備。1死二、三塁から「先に点をやりたくない」と指揮官は序盤から前進守備を指示。木浪聖也は一ゴロも中村剛也が打球をポロリ。打者走者はアウトにしたが、防げたはずの先制点を許し「ああいう形で点を取られていくと、ウチとしては苦しくなっていきますよね」。

5回に代打長谷川信哉の適時打で1点差に追い上げながら、6回は1死二塁から中野拓夢の緩いゴロを二塁の山野辺翔がファンブル。この失策が大きく響いた3失点で、勝負は決まってしまった。

40歳の栗山巧が「3番左翼」、中村剛也も「4番一塁」でフル出場。「2人が打線にいないのは考えられない」と渡辺監督代行は中軸で奮闘する2人をたたえながらも「大ベテラン2人に頼っているチームじゃ強くならないというのは一つある」。

それでも若手の突き上げも見えない現状に「この嫌な雰囲気を解体する救世主が出てこないかなと思っているんですけどね」。2016年8月以来の借金19。こんなチームの苦境こそ、自分のチャンスだと奮起できるような肝の据わった若獅子の台頭を、渡辺監督代行だけでなく、西武ファンだって渇望している。

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