Apple TV+が宇宙テーマのドラマを作りがちな理由の一つにイーロン・マスク

『スター・トレック/宇宙大作戦』が「宇宙は最後のフロンティア」と宣言してから早60年。これまで数々のテレビドラマが宇宙を探索してきたが、現在、Apple TV+以上に熱心にこのテーマを追求しているネットワーク・ストリーマーはいない。

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民間企業も大いに関係

この1年で、AppleはSFシリーズの『フォー・オール・マンカインド』と『ファウンデーション』を更新し、新作のミステリーシリーズ『コンステレーション』と『シュガー』ではそれぞれで宇宙について考え、『ザ・モーニングショー』ではリース・ウィザースプーンを軌道に乗せた。また、ゴジラのスピンオフ作品である『モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ』では未知の地下世界を探検した。

なかでも、Appleの宇宙ドラマの中核を担うのは、1960~70年代に激化した米ソ宇宙開発競争を歴史改変で描く『フォー・オール・マンカインド』。ジョエル・キナマン(『ハウス・オブ・カード 野望の階段』)が主演を務めシーズン5への更新が決まっている人気作だ。

共同クリエイターのロナルド・D・ムーアは1991年のテレビドラマシリーズ『ジェネレーション/クリンゴン帝国の危機』で脚本家としてのキャリアをスタートさせて以来、宇宙というテーマに親しみ続け、クリエイターを務めた『バトルスター ギャラクティカ』は批評家から高い評価を受けピーポディ賞を受賞した。

そんなロナルドだが、宇宙をテーマにする背景については、現実世界に目を向けて「民間企業も大いに関係していると思います」とコメント。

「スペースX、ブルーオリジン、ヴァージン・ギャラクティックなど宇宙進出した民間企業が、人々の想像力をかき立ててきました」と説明し、「世界は有人宇宙旅行や、大気圏外のあらゆるチャンスへ目覚めたのです。今再び、宇宙への大きな興奮に包まれているようです」と、世界的に宇宙への好奇心が増幅しているように感じると語った。

『ザ・モーニングショー』シーズン3には、ジョン・ハム演じるイーロン・マスクのような億万長者が、ブラッドリー(リース・ウィザースプーン)とコリー(ビリー・クラダップ)を生放送のために宇宙へ連れていく展開があるが、ショーランナーのシャーロット・スタウトによると、これは『グッドモーニング・アメリカ』の司会者マイケル・ストラハンが2021年にブルーオリジンと一緒に宇宙に行ったことにインスパイアされたという。「彼にできるなら、(俳優の)ブラッドリー・ジャクソンにもできると思いました」とスタウトは語っている。

オスカー女優マリオン・コティヤール(『エディット・ピアフ ~愛の讃歌~』)の参加が決まったシーズン4では宇宙的描写は少なくなる予定だが、それでもスタウトはこのシリーズで宇宙について触れる機会を得たことを嬉しく思うと語る。「最終草案に『宇宙カプセル 内部』と書くと、非常に多くの才能ある人たちがそれを現実にしようとしてくれます」

『フォー・オール・マンカインド』シーズン1~4、『ファウンデーション』シーズン1~2、『ザ・モーニングショー』シーズン1~3はAppleTV+で独占配信中。(海外ドラマNAVI)

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