落ち着いて7トライ ラグビー長崎北陽台 2年ぶりV 攻撃、守備力 追随許さず

【ラグビー決勝、長崎北陽台-長崎北】後半13分、長崎北陽台のプロップ相川が中央にトライ=長崎市、ベネックス総合運動公園かきどまり陸上競技場

 落ち着きを取り戻してからの強さは本物だった。ラグビー決勝は長崎北陽台が長崎北を47-5で退けて、2年ぶりにV奪回。主将のナンバー8下田は「先制点を取られた上に、その後も攻め込まれて焦ってしまった」と先に反省点を挙げたが、計7トライを奪った攻撃力、先制トライ以外無失点の守備力は、いずれも県内のライバルの追随を許さなかった。
 品川監督が「最初は雰囲気にのまれて、受けてしまっていた」と振り返ったように、果敢にチャレンジしてくる長崎北に苦しんだ。それでも、何とかFWの力を生かしながら前に出て、16分にFWの“パワープレー”トライ(ゴール)で7-5と逆転すると、24分にFB山口幸のカウンターからのトライ(ゴール)で14-5。「このあたりでようやく落ち着いてきた」(品川監督)
 その後はFW、バックスが連係したオフェンス力を随所で発揮。牟田、田﨑果のHB団を起点に連続攻撃を仕掛けて、ロック田﨑凛、プロップ相川らが次々にゴールラインを越えた。組織的なディフェンスも、CTB新垣、中田らを軸に最後まで崩れなかった。
 次はチームが照準を合わせてきた九州大会(鹿児島)。順当ならば、準決勝で大型の外国人留学生を複数擁する大分東明との対戦が待っている。副将の山口幸が強い思いを口にした。「冬の花園で目標(日本一)を達成するために、まずはこの九州でてっぺんを取りたい」。その力は十分に備えている。

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