車の「2WD」と「4WD」ってどれくらい燃費が違いますか?ガソリン代がどれぐらい変わるか知りたいです。

2WDと4WDの違い

2WDは、前輪2本もしくは後輪2本のどちらかのみが駆動するタイプの車です。一方、4WDは、4本全てのタイヤが駆動する仕組みです。ここでは、それぞれの燃費性能と走行性能について紹介します。自分の目的に合わせて選べるように違いをチェックしましょう。

燃費性能は2WDの方が高い

燃費性能は2WDの方が高いといわれています。2WDの方が、車の部品点数が少ないため重量が軽い傾向です。そのため、車を動かすのに必要な燃料量にも差が出ると考えられます。

国土交通省の「自動車の燃費性能に関する公表」によると、例えば、ホンダのフィットでは、2WD(前輪駆動車)の平均燃費値が23.9km/L、4WD(全輪駆動車)は20.7km/Lとなっており、ニッサンのノートでは、2WD(前輪駆動車)が28.1km/L、4WD(全輪駆動車)では23.5km/Lとなっています(WLTCモードの場合)。

仮に、1日あたり10キロメートルを毎日走行した場合の1ヶ月のガソリン代を表1にまとめました。なお、1リットルあたりのガソリン代は、経済産業省資源エネルギー庁が公表している2024年5月27日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格175円/リットルとして計算しています。

表1

※筆者作成

表1より、2WDの方が4WDよりも比較的燃費性能が高く、ガソリン代も安いことが分かります。

走行性能は4WDの方が高い

走行性能の面では、4WDの方が高いといえます。4つのタイヤが全て駆動するため、エンジンやタイヤのパワーを接地面に伝えやすいのが特徴です。そのため、雪道やぬかるんだ場所などでもスタックしづらいメリットがあります。

アウトドアで楽しむ趣味を持っていて、悪路を走る頻度が高い場合は、4WDの方が安定して運転できるといえるでしょう。直進安定性に優れている傾向があるため、高速道路でも安定したドライブを楽しめます。

軽自動車にも4WDがある

走行性能の良い4WDは、メーカーやモデルによっては軽自動車でもラインアップされています。全てのタイヤにエンジンのパワーが伝わるため、パワフルな走りが可能で高速道路でも安定した走りを楽しめるでしょう。

また、坂道での加速も楽になります。軽自動車は、スピードを出すと操作が難しくなるといわれていますが、4WDであれば走りが安定しているため、快適なドライブを堪能できるでしょう。

さらに前述したように、雪道や山道などの悪路にも強い特徴があります。4WDは、雪が降る地域での需要が高く、雪道を走行する機会が多い人は検討しましょう。また、アウトドアで過ごすことが好きで、山道をよく走る場合や自宅までの道のりに急な坂道がある場合なども4WDの方が運転しやすいといえます。

4WDの軽自動車ということで小回りが利くうえにパワフルな走りも可能なため、運転の快適性が高いのも特徴のひとつです。運転に不慣れな人でも、操作しやすいといえるでしょう。

燃費性能が高いのは2WD

2WDと4WDで燃費性能を比較したとき、同じグレードであれば2WDの方が高いと分かりました。そのため、ガソリン代を節約したいと考えている人は、2WDの方が費用を抑えられるといえるでしょう。購入価格も2WDの方が低い傾向のため、初期費用を抑えたい人にもおすすめです。

しかし、走行性能は全てのタイヤが駆動する4WDの方が高いといえるでしょう。メーカーやモデルによっては、4WDでも燃費性能の良い車があるため、快適な走り心地との両立を求める人は、各メーカーのモデルを比較してみましょう。

出典

国土交通省 自動車の燃費性能に関する公表(令和6年6月3日現在)
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油) <調査結果> 5月29日(水)結果詳細版

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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