福島市の浅野寿子さん ドールハウス個展を初開催 40年間で制作した全作品を展示 6月9日まで 市写真美術館

来場者に新作を紹介する浅野さん(奥右端)

 福島市のドールハウス作家浅野寿子さん(73)は、初めての個展を市内の市写真美術館で開いている。9日まで、40年間で制作した全作品を展示している。

 浅野さんは1985(昭和60)年、娘が玩具「シルバニアファミリー」用のドールハウスを欲しがったのを機に、初めて作品を作った。夫の仕事で一時生活していた米国ボストンにある子ども博物館で、「ピーターラビット」シリーズの絵本「2ひきのわるいねずみのおはなし」に出てくるドールハウスが展示されているのを見て心を奪われたという。帰国後に東京都の教室に通い、制作技術を学んだ。

 個展は15点ほどの作品を並べている。1900年代初頭の米国や英国など、当時の家庭の雰囲気を忠実に再現している。「2ひきのわるいねずみのおはなし」のドールハウスも個展に合わせて制作し、展示している。

 浅野さんは「自分が思い描く世界観を作り上げられるよう、今後も作業の精度を高めたい」と意欲を語った。

 入場無料。時間は午前10時から午後4時(最終日は同3時)まで。

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