【MLB】「最高の投球を見せた」山本由伸のヤ軍封じを指揮官絶賛 ジャッジも「12年契約を結んだのには理由がある」と脱帽

ドジャース山本由伸投手が7日(日本時間8日)、敵地でのヤンキース戦に先発登板。メジャー屈指の強力打線を相手に7回2安打無失点、2四球7奪三振という力投を見せた。自己最多106球を投げて、防御率は3.00。試合は延長戦の末、ドジャースが2-1で競り勝ち、ヤンキースの連勝を8で止めた。

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■ロバーツ監督「言葉では言い尽くせない」

山本が圧巻の投球を披露した。許した安打はアーロン・ジャッジ外野手の二塁打とトレント・グリシャム外野手の右前打のみ。わずか2安打に封じ、名門ヤンキース打線を無失点に抑えた。

デーブ・ロバーツ監督は山本の投球について「なんて試合だ。ドジャースとヤンキース。このタイミングでヨシノブのすごい投球を見るなんて……。彼はドジャース加入後、最高の投球を見せたと思う。見ていれば分かるし、彼もそう感じていたはず。チームが(今日のような投球を)必要としていることを知っていたんだ。そして、それが彼のベストを引き出した。今夜見せた彼の奮闘は、言葉では言い尽くせない」とまくし立てた。

さらに「大きな試合で投げ続けてきた彼のような投手は、(重圧がかかる状況でも)逃げ出すことはできないと分かっている。とはいえ、実際に彼が今回のような試合で好投する姿を見ることができて良かった」と笑顔を浮かべた。

■「いつもと同じ気持ちで」平常心を強調

また、延長11回に試合を決める2点適時打を放ったテオスカー・ヘルナンデス外野手は「ヤマモトは今日、日本でやってきたことを見せてくれた。MVPとサイ・ヤング賞(沢村賞)を3回も獲得したのは偶然ではない。彼は本当に優れたピッチャーであり、ヤンキース相手にそれを示してくれた」と熱弁。さらに「今日はプレーオフの試合のように感じた。こういう雰囲気の中でプレーすることは好きだ」と笑った。

ただ、山本自身は至って冷静。オフにはヤンキースとも入団交渉を行っていたこともあり、「このカードが他のシリーズよりも注目を浴びることは知っていたが、(個人的には)いつもと同じ気持ちで投げた」と淡々と振り返った。

一方、ヤンキースの主砲ジャッジは、山本について「素晴らしい投手だ。あのような契約(12年総額3億2500万ドル)を結ぶだけの理由がある。エリート級の球種を多く持っているだけでなく、その制球も抜群だった」と印象を語った。

まだ6月だが、まるで10月のポストシーズンのような熱気に包まれたヤンキースタジアム。全米注目のカードで山本がその名をとどろかせた。

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