【速報】池田小事件23年 犠牲になった児童8人を追悼

大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)で2001年に起きた校内児童殺傷事件から8日で23年となった。犠牲になった児童8人を追悼する「祈りと誓いの集い」が同小で開かれ、参列者は再発防止と教訓継承を決意。事件当時も勤務していた真田巧(さなだ・たくみ)校長は事件の風化を懸念しているとして「学校が安全で安心して学べる場所であるよう努力を続ける」と誓った。集いには児童や遺族ら約770人が参列。事件発生時刻の午前10時10分過ぎ、8人の氏名が刻まれた「祈りと誓いの塔」の鐘が鳴らされ、参列者は約1分間黙とうした。この日は、命を守る行動を学ぼうと09年に始まった「安全科」の授業も実施。6年生は「安全を発信するということ」をテーマに、事件のことを誰かに伝える意味などについて学んだ。事件は01年6月8日発生。校舎に侵入した宅間守(たくま・まもる)元死刑囚=事件当時(37)=が包丁で児童らを襲い男女8人が死亡、教員を含む15人が重軽傷を負った。国は02年、学校に不審者が侵入した際の対応などをまとめた危機管理マニュアルを作成。09年施行の学校保健安全法で全学校にマニュアル策定を義務付けた。

© 一般社団法人共同通信社