締め付け強化「中国みたい」 香港反政府デモ、本格化から5年

「逃亡犯条例」改正案に反対し、香港中心部をデモ行進する参加者ら=2019年6月9日、香港(共同)

 【香港共同】2019年の香港反政府デモが本格化してから9日で5年。デモを受けて中国当局主導の下で20年に導入された香港国家安全維持法(国安法)を使って香港政府は民主派の締め付けを強化し、香港社会は一変した。当時のデモ参加者は「これほど急激に自由が失われ、中国みたいになるとは思いもしなかった」と嘆く。

 生活に密着した問題はメディアも香港政府を追及できるが、中国批判や民主的な自由の観点からの政府批判はご法度だ。

 民主派をほぼ壊滅状況に追い込んだことで、批判勢力は一掃された。政府は追い打ちをかけるように、スパイ活動や国家への反逆の防止などを目的とする国家安全条例を3月に施行した。

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