ハナショウブ、源氏物語ゆかりの品種も注目 須磨離宮で見ごろ

70種6千株が順次、見頃を迎えている須磨離宮公園の花しょうぶ園=8日午後、神戸市須磨区東須磨(撮影・長嶺麻子)

 初夏の水辺をしっとりと彩るハナショウブが、神戸市立須磨離宮公園(同市須磨区東須磨)の花しょうぶ園で見頃を迎えている。早咲きから遅咲きまで約70種6千株をそろえ、6月下旬まで楽しめるという。

 アヤメ科の多年草で、湿り気のある土で育つ。アヤメやカキツバタと違って花びらの中心が黄色い。野生のノハナショウブを基に江戸期、園芸種として改良が進められた。平咲きや垂れ咲きといった形のほか、単色や絞りなど花の色も多様なのが特徴だ。

 同園では、日本伝統の品種や外国種に分け、4区域で栽培。今年は紫色に咲く「光源氏」をはじめ、「葵の上」「薫君」といった源氏物語の登場人物にちなんだ品種が来園者の注目を集めていた。

 午前9時~午後5時。木曜休み。入園料は15歳以上400円、小中学生200円。須磨離宮公園TEL078.732.6688(長嶺麻子)

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