大津・保護司殺人事件 被害者が担当していた保護観察中の無職の男が殺人の疑いで再逮捕

大津市の住宅で先月、この家に住む60歳の男性が殺害されているのが見つかった事件で、警察は、別の容疑ですでに逮捕していた近くに住む無職の35歳の男を、8日、殺人の疑いで再逮捕しました。逮捕された男は、殺害された男性が「保護司」として担当していました。

殺人の疑いで再逮捕されたのは、大津市仰木の里に住む、無職 飯塚紘平容疑者 35歳です。

この事件は、先月26日、大津市仰木の里東の住宅で、この家に住む、レストラン経営の新庄博志さん 60歳が、刃物で10カ所以上刺され、殺害されているのが見つかったものです。

殺害された新庄さんは、レストラン経営のほか、犯罪や非行をした人の立ち直りを支える民間ボランティア「保護司」としても活動していて、警察によりますと、新庄さんは、コンビニ強盗事件で2019年に保護観察付きの有罪判決を受けた飯塚容疑者を担当していました。

飯塚容疑者は、新庄さんの殺害が発覚した2日後の先月28日、大津市内の路上でナイフを所持していたとしてすでに銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕されていて、警察は、殺人事件との関連を調べていました。

その後の調べで、飯塚容疑者と新庄さんは、これまでも新庄さんの自宅で定期的に面談をしていて、死亡推定時刻・先月24日の夜ごろである先月24日の午後7時ごろに飯塚容疑者が、新庄さんの自宅を訪れていたことが門に設置されているカメラ付きインターホンから判明したということです。

なお、犯行に使われた凶器は見つかっていないということです。

調べに対し、飯塚容疑者は「私はやっていないし、何も話したくない」と殺人の容疑を否認しています。

警察では、凶器の発見など、事件の全容について、さらに詳しく調べることにしています。

また、保護司が殺害され、支援対象者が容疑者となったことを受け、8日の夜、大津保護観察所が会見を開き、宮山芳久所長は「悲しみに職員一同耐えている。保護司が殺害されたことを重く捉えている。」とコメントしています。

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