西田有志、26得点爆発でも「まあそこそこ」 日本男子を快勝導く「世界一のオポジットになりたい」【ネーションズリーグ】

スロベニア戦で26得点を挙げた日本代表・西田有志【写真:VNL提供】

買取大吉 バレーボールネーションズリーグ2024福岡大会

バレーボールネーションズリーグ(VNL)2024福岡大会(西日本総合展示場)は8日、予選ラウンド第2週で世界ランク5位の男子日本代表が同6位スロベニア代表と対戦。3-1(25-23、19-25、26-24、25-21)で勝利した。世界ランク4位に再浮上。これで福岡大会の全4試合が終了。52年ぶりのメダル獲得を狙うパリ五輪が迫る中、18日からはフィリピン・マニラで開催される予選ラウンド第3週に臨む。

この試合前、ブラジルが世界1位ポーランドに勝利したことで、日本は世界ランクが4位から5位にダウン。24日付の世界ランキングを基にパリ五輪の組み合わせが決まるため、シード獲得へ5位以内をキープしたい状況だ。ここまで6戦全勝のスロベニアは世界ランク上位を争う相手。日本は勝てば4位再浮上、負ければ6位転落の重要な一戦となった。

パリ五輪の出場権をまだ確定させていないスロベニアを相手に、日本は7日のポーランド戦で登録を外れていたセッター関田誠大とミドルブロッカー高橋健太郎を登録。スタメンには前戦で“温存”された主将・石川祐希、高橋藍、西田有志に加え、関田、小野寺太志、山内晶大、山本智大が起用された。

第1セット(S)は序盤から石川、西田が得点を重ねるも中盤でスロベニアに先行される展開。しかし16-19から高橋藍が2本続けてスパイクを決めると、18-19からはサービスエース。360度を囲んだ日本ファンから地鳴りのような歓声が起きた。勢いに乗った日本が逆転し、このセットをものにした。

続く第2Sはスロベニアのブロックが猛威を振るう苦しい立ち上がり。山内、西田らの得点で食い下がるが、日本のVリーグ・ジェイテクトでプレーしたウルナウトに連続でサービスエースを決められるなど19-25でセットカウント1-1のタイに戻された。

互いに譲らなかった第3S、20-20の場面にピンチサーバーで起用されたチーム最年少の20歳・甲斐優斗が見事にサービスエース。その後、一度はスロベニアにセットカウントを握られるも、石川、西田のスパイクで再逆転。最後は必死の守備から高橋藍が押し込み、26-24で勝利に王手。

第4Sも勢いを止めず、西田が終盤にも得点を重ねて、この試合26得点。最後のスパイクも豪快に叩き込み、セットカウント3-1。パリ五輪へ向けて大きな1勝を掴んだ。

場内インタビューでは、西田は「まあそこそこではありましたけど、本当にタフな試合になった。そこでチームで勝ててよかった」と淡々。一人で26得点だが、「もっと何かできたと思う。もっともっと追求しながら、世界一のオポジットになりたいので、しっかりもっと努力していきたい」と高い目標を掲げ、こう続けた。

「ブロックでディープに打ち続けることをやっていたし、シャットされる部分もあった。そこをもっと調整できればと思うけど、とりあえずチームが勝ててよかった。そこ(世界ランク)を考えるのは2個、3個先の話。とりあえずここで勝つのが重要なこと。その中でタフな試合を勝ち抜けたのは本当によかった。

この試合は凄い楽しかった。(五輪切符のかかる女子代表へ)プレッシャーが掛かる中での試合ですが、日本の男女とも五輪でプレーするのを望んでいるし、日本中の皆さんも望んでいることだと思う。『結果を出せ』とは言わないけど、バレーボールを楽しんでやれることをやってくれたら僕らは嬉しいです」

VNL男子大会は18日からフィリピン・マニラで開催される予選ラウンド第3週を経て、8チームが27日からポーランドで開催されるノックアウト方式のファイナルラウンドに進出する。なお、日本女子は残り4枠の五輪出場権を懸け、11日開幕の予選ラウンド第3週(福岡・西日本総合展示場)を迎える。

THE ANSWER編集部

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