京都でたのしむ朝ごはん。「小梟(シャオシャオ)」の香港式中華粥

おはようございます。フードコンサルタントの河合真由子です。

京都で楽しむ朝ごはんを紹介してきたこのブログは、今回が最終回。最近京都で話題の「香港式中華粥」が食べられるお店をご紹介します。

七条エリアに香港式ローストダック専門店

今回ご紹介するお店小梟(シャオシャオ)は、京都のなかでも限りなく京都駅に近い(線路が近い!)エリア七条にあります。お店はビルの1階にあるのですが、まわりが住宅街のため気づきにくいので注意です。(目印はフクロウの絵がかいてある立て看板です)

お店の内装は、昔、バーかスナックだったのかな?というつくり。カウンターの椅子がそんな雰囲気です。

ただ、入口には鴨肉が干してあり、いわゆる台湾や香港にある小さな町の食堂感を彷彿させてくれます。

こちらのお店は以前京都の別の場所で「小小幸福」として営業されていたお店が、移転してオープンしたもの。お店の名物は、あの香港式の「ローストダック」です。

朝のメニューは潔く「香港中華粥」一択

そんなお店の朝のメニューは、中華粥をメインとした小皿が並んだ定食一択です。見た目のボリューム感で一気に引き寄せられ、いつか行ってみたいと思い、事前予約して念願の来訪が叶いました。(予約はマストです)

この定食に、オプションで点心をつけるかを選べます。この日はせっかくなので点心も頼みました。

また、朝からワインなどのアルコールも頼めます。実際に朝からボトルワインをいれていらっしゃる方もいらっしゃいました。(朝から飲めるのがちょっと羨ましい!)ワインは、日本ワインをセレクトされているようです。

ずらっと並んだ圧巻の小鉢料理。お味は?

さて、肝心のお料理ですが、とにかく圧巻なのはその料理の数。テーブルにおいてあるメニュー表に、詳しくお料理の説明がのっていました。

まず、メインのお粥は干し貝柱の香港粥。味はわりと薄味です。小鉢は全部で18種類ありました。

私が好きなものの順で恐縮ですが、まず一番テンションが上がったのが揚げたての咸水角(ハムスイコー)。もちっとした生地と塩気のあるお味が特徴の揚げた点心です。

昔、香港で点心修行されたかたから点心を習っていたことがあり、咸水角(ハムスイコー)はその時につくっていた思い出ある味。もちもちの生地の中身は、豚肉などの具材。小鉢料理はたくさんありますが、ぜひアツアツのもちもち具合を召し上がっていただきたいので、これは早めにたべるのがおすすめです。

また、香港のおかゆといえば、別盛りの小皿にのった小菜(小鉢料理)をおかゆに乗っけて食べるのが定番です。いわゆるご飯のお供的な存在の、ピータン黒酢、中華湯葉アミエビあんかけ、黄ニラXO醤、そして壬生菜の漬物をお粥にのせて食べると、美味でした。

一番右手前にあった鶏生姜ソースは、おそらくこの小鉢の中でも一、二を争うほどのおいしさ。しっとりと仕上がった鶏肉に、ほどよい塩梅の味付けの生姜ソースのバランスのよさに悶絶しそうでした。

他にも、胡麻団子、杏仁豆腐といったデザートや大根餅もあり、かなり満足する定食です。

オプションでつけた点心は、蟹身焼売(カニの焼売)、小籠包、海老餃子の3種盛り。どれも一口サイズでパクッと食べられるおいしさとプリッ&モチモチ食感でした。

さすがに朝からこれだけ食べればお腹いっぱい!けれど、小鉢料理はどれも小ブリなサイズということもあり、お腹にストンと収まりました。

京都駅周辺も朝ごはんスポットがふえてきました。

こちらのお店は京都駅からは、少し歩きますが、他に近い電車の駅もないので、京都駅から歩くまたは自転車をレンタルしていくのがおすすめです。

京都駅近辺で朝ごはんといえば、ポルタ地下の小川珈琲、八条口にあるイノダコーヒー、駅ビルにあるお茶漬け店FUKUCHA、そして駅から少し歩いたところにある、いつも行列のたえない本家第一旭本店があります。

JR京都駅在来線改札内には、京都が誇るパン屋さんル・プチメックの売店もあります。また、京都駅構内のお土産屋さんにいくと、これまた京都が誇るパン屋さん志津屋のカルネというハムとオニオンスライスが挟まった有名なパンも買えます。パンつながりなら、西利の甘麹熟成食パンも駅のお土産屋さんで買えます。

ここ最近は、特に京都駅構内の朝ごはんのお店は開店前から大行列なこともあり、お気に入りのパンと飲み物をテイクアウトして、京都駅ビルの屋上の大空テラスで、景色を眺めながら朝ごはんを食べるという奥の手もあります。

そんなこんなで、いろんな角度から京都の朝を堪能して、はや一年。

京都の魅力は、なによりも水がやわらかく、そしてその水でひいたおだしは最高のごちそうです。またパン食文化が浸透しており、おいしいパン屋さんも魅力ですし、個性的なコーヒー屋さんもたくさんあります。

普段は観光客で賑わう通りも、早朝ならさすがに人通りもまばらで、お気に入りの風景を眺めながら、ゆったり朝ごはんも堪能でき、また気の向くままに、お寺や神社を訪れることができる距離感も魅力です。

この連載は今回で終了となりますが、個人的にはこれからも古きを重んじ、そして柔軟に変化し続ける京都の街とともに、私なりの朝の時間を楽しんでいきたいとおもいます。

これまで長い間大変お世話になりました!またいつかどこかでお会いしましょう。

お店情報

小梟(シャオシャオ)

京都市東山区本町8丁目89-1

Breakfast 8:00~10:30

Lunch 11:30~15:00

Dinner 17:00~20:30

定休日:毎週月曜日、第二・第四日曜日

公式Instagram:https://www.instagram.com/xiaoxiaokyoto/

※お店の情報は記事公開時のものです。最新情報は公式ホームページやSNSでご確認ください

フードコンサルタント&スタイリスト 河合 真由子

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(編集部より)冒頭でお伝えしました通り、本ブログはこの記事が最終回です。河合真由子さんにはこの連載で、素敵な京都の朝ごはんスポットや、話題の新店、朝ごはんにぴったりの商品などを丁寧にご紹介いただきました。河合さん、本当にありがとうございました!(※バックナンバーはこちら

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