水原一平被告 ウーバーイーツ配達員クビで残された「唯一の職業」

荷物を持つ水原一平被告

残された職業は――。

ドジャース大谷翔平投手の元通訳で銀行詐欺などの罪を認めた水原一平被告がウーバーイーツの配達員を解雇された。7日(日本時間8日)、米メディアが伝えた。

水原被告はウーバーイーツの配達員として再出発していたことが前日6日(同7日)に米ニューヨーク・ポスト電子版で報じられたばかり。一夜明けたこの日、同メディアは「水原一平はウーバーイーツの配達禁止となった」と速報した。

ウーバーイーツ社の広報は米メディアの取材に「水原は係争中のためウーバーイーツの配達を禁止された」とコメント。続けて「水原は数年前からウーバーイーツの配達員をしていた。今回の告発を受けて、彼は今後このプラットフォームにアクセスできない」と語ったという。

水原被告は「TAY HO」というベトナム料理店の袋を提げて高級住宅を訪問。同料理店の前で待機する姿や、ペーパータオルを手にスーパーから出てくる姿が伝えられていた。

ネット上では「TAY HO」と「逮捕」をかけて話題となっているが、当人はそれどころではない。

一連の裁判で同被告には約26億円もの賠償責任が発生した。庶民にはとても返済できない金額。自己破産しようにも、詐欺による負債は対象外で、水原被告は残りの人生で返済に励まなければならない。

ウーバーイーツ配達員の時給は日本円で3000円ほど。1日8時間、365日働いたとしても、完済するには300年かかるといった報道もあったが…。

「さすがに水原被告もウーバーイーツの配達員で返済できるとは考えていない。仕事に従事したのは、裁判所から『就労の継続』が課されているため。そこで慣れ親しんだウーバーイーツを選んだのだろうが、それもクビになってしまった。水原被告はこれから新たな職を探さなければならない」とは法曹関係者。

米メディア「フェンバズ」は「大半の雇用主は有罪判決を受けた重罪犯を雇いたいとは思っていないので、彼には選択肢がない」とした上で、水原被告向きの職業として「バイリンガルコールセンターかドラフトキングスの代理店で働くことくらいだろう」と指摘した。

たしかにバイリンガルコールセンターならば、日本語と英語が堪能な水原被告にぴったり。人目に触れず、自宅で電話を受けることも可能だ。

もう1つの「ドラフトキングスの代理店」は少々問題がある。ドラフトキングスは「ファンタジースポーツ」「スポーツベッティング」「オンラインカジノ」という3つのサービスを提供しているモバイル・アプリ企業。その代理店として普及を手伝うというものだが、同被告は保釈条件に「ギャンブル禁止」が課せられており、就業は難しいだろう。やはりコールセンターくらいしかないのか…。

俳優の高知東生は8日、Xで「水原一平さんが、数年前からUber eatsのバイトをしていたという報道『本当に苦しかったんだろうな』と胸が痛む。大谷さんの横という華やかなポジションにありながら、空き時間はバイトに費やす自分って引き裂かれそうになっただろう。しかもその仕事も解雇とのこと。あまり追い詰めないでくれよと思う」とポスト。ネット上でも同情論が出始めている。

水原被告の苦しい状況は続きそうだ。

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