【体験談】沖縄県で「2500万円の注文住宅」を建てた夫婦が「後悔した」「満足した」ポイント10選!

<住宅建築のプロが解説>

住宅金融支援機構の2022年度集計「フラット35利用者調査」によると、全国の注文住宅の建設費用の平均が3715万2000円なのに対して沖縄県では3843万円となっています。

住宅面積は全国平均が122.8㎡(37.1坪)なのに対して沖縄県は120.6㎡(36.4坪)だったそうです。

坪単価でいえば、沖縄県は全国平均よりも若干高い傾向があるといえます。

沖縄県は冬季でも16℃前後の暖かさである一方で、夏季は台風の常襲地域となるので住宅の安全面に配慮する必要があり、鉄筋コンクリート造の住宅が多いのが特徴です。

今回の記事では沖縄県で「2500万円の注文住宅」を建てた夫婦の体験談をもとに、後悔したポイントと満足したポイントを紹介します。

この事例は次のような方の実際の体験談となります。

【居住地】 沖縄県
【購入金額】 2500万円
【現在の年齢】 40歳代
【購入時の年齢】 40歳代

注文住宅を検討している方は、参考にしてみてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

注文住宅で後悔したポイント1:玄関からリビングが丸見え

【写真1枚目/全4枚】玄関からリビングで丸見えで後悔/注文住宅にありがちな後悔と対策は?次ページ以降も解説

「玄関を上がってから廊下がないので、玄関ドアを開けるとすぐにリビングが見えて困る」

廊下のない間取りには、廊下をなくした分だけ部屋として使えるスペースが増える、動線を短くすることができるといったメリットがあります。

一方で、玄関からリビングなどの生活空間と直結してしまうので、来客の目などが気になりプライバシーの面で問題が生じることがあります。

したがって、事前にこのようなデメリットについても検討しておく必要があります。

注文住宅で後悔したポイント2:2階のベランダを大きくしすぎた

「2階のベランダを大きく作りすぎてしまったため、使い方に困っている」

ベランダは大きすぎても小さすぎても使い勝手が悪くて後悔することになってしまいます。

ベランダを作る際には、洗濯物を干す場所、子供の遊び場、家族団らんの場所、ガーデニングを行う場所といったように「使い方」や「用途」を事前に明確にしておくことが大切です。

またつい疎かにしてしまいがちですが、どの部屋からベランダに出入りするのかも重要なポイントになります。

複数の部屋から出られるようにする場合には、ベランダを広くする必要があります。

注文住宅で後悔したポイント3:玄関収納を上まで作りすぎた

注文住宅で後悔したポイント3:玄関収納を上まで作りすぎた

「玄関収納を高くしすぎて上まで手が届かず、上部にある扉を開けることができない」

収納量を確保したいために大型の玄関収納を設置すると、上部にまで手が届かなくなるばかりか圧迫感を生んで玄関が狭く見えてしまうことがあります。

扉を開けなくてもどこに何があるのかがすぐにわかるように工夫してみましょう。

オープンタイプの収納棚にしたり、天井の高さまである扉が付いたクロゼットタイプの玄関収納にしたりすると、手が届かない位置の扉を開ける必要がなくなります。

また、家族の身長にあわせて玄関収納を使用する高さをゾーニングする方法もあります。

注文住宅で後悔したポイント4:勝手口を作ればよかった

「勝手口を作らなかったので、子供が泥だらけになって帰ってきても入口が玄関しかなくて困る」

勝手口を設けると防犯上の配慮が必要になる一方で、買い物した荷物やゴミの出し入れが便利になります。

また小さな子どもがいるご家庭では、子どもが泥だらけで帰ってきても玄関を通らずに家の中に入れることができます。

勝手口を設けるメリットとデメリットを事前によく検討することが大切です。

注文住宅で後悔したポイント5:内装の壁を木材にして後悔

「内装の壁を木材にしたため掃除がしにくいので、クロスにすれば良かったと後悔している」

内装を板張りにすると木ならではの温かみや質感を感じることができ、調湿効果が期待できるようになります。

一方ではクロスや塗装よりも高額なコストがかかり、収縮や反りといった変形のリスクがあります。また傷や汚れが付きやすいデメリットも。

体験談からもある通り、木目は掃除するにも手間がかかりがちです。

コストやメンテナンスの容易さを優先するのであれば、積極的に推奨はできません。

注文住宅の満足ポイント1:玄関からリビングまでをバリアフリーにした

注文住宅の満足ポイント1:玄関からリビングまでをバリアフリーにした

玄関からリビングまでをバリアフリーにしたので、車いすでも移動しやすくなって満足している

高齢化社会にあってこれからの住宅にはバリアフリーが欠かせませんが、特に家族の中に車いすを使用している人がいる場合には住宅内の段差をなくすことが重要になります。

中でも玄関からリビングまでのバリアフリー化は非常に重要です。

注文住宅の満足ポイント2:風呂場の素材にこだわった

「風呂場の床を汚れにくくてカビが生えにくい素材にして良かった」

浴室の床は滑りやすいため転倒のリスクを回避すると共に、手入れが容易にできることが大切です。

目地がなくて隅が掃除しやすいなど、掃除の負担を減らしてくれる床材がベストといえます。

注文住宅の満足ポイント3:大きなシステムキッチンを作った

「システムキッチンの幅を特注して3メートルくらいにしたところ、楽に料理することができるようになった」

システムキッチンの幅は180~300cmほどが一般的ですが、短すぎても長すぎても使いにくくなります。

短すぎると窮屈で作業がしにくくなり、長すぎると無駄な動きが増えて作業効率が悪くなってしまいます。

したがってキッチンで作業する人の数や、それぞれの調理のしかたに合わせて最適なサイズを選択することが大切です。

注文住宅の満足ポイント4:階段下の収納が意外と使える

注文住宅の満足ポイント4:階段下の収納が意外と使える

「階段下に小さな収納を作ったが、意外と収納できて便利」

収納は多くの住宅で不足しがちなので、階段下にデッドスペースがある場合には非常に利用価値が高いといえます。

工夫次第で階段の形状に合わせて見せる収納にしたり、引き出しタイプの収納にしたりすることもできますよ。

注文住宅の満足ポイント5:リビングに大きな窓を作った

「リビングの一方の壁を全て窓にしたが、昼間は日当たりが良くて満足している」

リビングの壁一面を窓にすると日当たりや風通しが良くなる、開放感が出て部屋が広く感じる、外の景色を楽しむことができるといったメリットがあります。

とくに沖縄県のようなリゾート地では、大きな窓を設置することで日当たりと開放感の両方を十分に得られるでしょう。

しかし一方で、窓から屋外の熱気や冷気が伝わりやすくなる、外からの視線が気になりやすい、防犯対策が必要になる、耐震強度の面で不利になるといったデメリットもあるので、あらかじめ必要な対策を講じておくことが大切です。

まとめ

家族構成やライフスタイルによって住みやすい間取りはそれぞれ違います。

そしてどんな間取りであっても、メリットとデメリットがあります。

したがってせっかく注文住宅を建てるのであれば他の人の体験談を参考にして、自分にとってどうなのかを事前に良く検討することが満足度を高めるために不可欠といえるでしょう。

本記事を理想の住まいづくりに役立てていただければ幸いです。

参考資料

  • 住宅金融支援機構「フラット35利用者調査 2022年度集計表」

© 株式会社ナビゲータープラットフォーム