鎌倉の六国見山森林公園、花の新名所に 市民グループ植栽のアジサイ600株見頃

見頃を迎えたアジサイ=5日、鎌倉市高野の六国見山森林公園

 鎌倉市の市民グループがボランティアで植栽した600株のアジサイが同市高野の六国見山森林公園で見頃を迎えている。5年前に50株から始めた植栽は年々数を増やし、白や青、紫などのかれんな姿を楽しめるようになった。アジサイを目当てに訪れる人も増え、新たな花のハイキングコースとなっている。

 アジサイの植栽に取り組んでいるのは、鎌倉アジサイ同好会と北鎌倉湧水ネットワーク。公園の大部分は樹林地で、同ネットワークは2011年から園内で里山再生を目指した活動を続けてきた。活動を知った同会の会員が育てた苗の提供を提案。19年から散策路脇への植栽を始めた。

 植えられているのは、小ぶりな花が特徴のヤマアジサイが中心で、両グループのメンバーが協力して年間5~6回、下草刈りを行ってきた。20センチほどの大きさだった苗は、1メートルほどに成長。5月中旬から咲き始め、6月下旬ごろまで楽しめるという。今年はさらに200株を植栽する。

 園内にはヤマザクラやヤマツツジなども植栽しており、「公園が花の名所になれば」と同ネットワークの野口稔代表(75)。同会の石川晃一代表(64)は「自然に近い環境でアジサイを楽しめるので、ぜひ多くの人に訪れてほしい」と話している。

 公園はJR北鎌倉駅から徒歩約30分。アジサイは園内の展望台近くに植えられている。

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