「逆になんで今まで使っていなかったのか」ドラマ制作者も太鼓判 『アンチヒーロー』ロケ地に静岡県庁が選ばれた深い理由

SBSテレビで放送中の日曜劇場『アンチヒーロー』。静岡市内でロケが行われたのをご存知でしょうか。実は、みなさんもニュースで、目にしたことがあるかもしれない場所なんです。

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<静岡県政担当 植田麻瑚記者>
「国会議事堂と同じ時期に建てられたというこの建物。大きな階段が目を引き、レトロな雰囲気が漂うこの静岡県庁の本館で、ドラマ『アンチヒーロー』の撮影が行われました」

静岡県議会本会議場のある静岡県庁本館。1937年に建てられ、4階に続く階段の踊り場には、静岡県産品を載せた宝船の壁画が飾られています。知事が、県議会などの前後に報道陣の取材を受ける場所が、ドラマの撮影に使われました。

SBSテレビで放送中の日曜劇場『アンチヒーロー』。“アンチ”な弁護士は、「正義か悪かー」を問うリーガルドラマです。東京の裁判所内の設定で、2024年2月と4月に合わせて3日間、撮影が行われました。

<静岡県観光振興課 岡本祐輔さん>
「2023年12月頃に、裁判所の廊下のイメージで長い廊下を探しているという話がありまして、前の日曜劇場『VIVANT』のロケ地探しの時も照会があったんですけど、その時のことを担当者の方が覚えていてくださって、イメージに合う場所があったということで照会が来ました」

ドラマのロケ地として撮影が行われたのは、2015年が最後。これまでもそれほど多くは使われなかったという静岡県庁が、今回なぜロケ地に選ばれたのでしょうか。

<『アンチヒーロー』制作担当 石渡大樹さん>
「群馬とか栃木とかいろいろな場所は見に行ったんですけど、やっぱりよく使われてる場所は使いたくないなと。雰囲気がすごく良かった。照明の感じとか、古い感じですかね、窓枠の感じとかがやっぱり昔からあるような感じ。逆に何で今までドラマとかで使ってなかったんだろうと思いましたね」

実は、静岡県庁本館は国の登録有形文化財に指定されていて、歴史的建造物の1つとなっています。

<『アンチヒーロー』制作担当 石渡大樹さん>
「実際の裁判所はそこまで中は重厚じゃなくて、普通の廊下だったりするんですけど、やっぱりそれだけだとドラマにした時に映像が持たないかなっていうことで、ああいう特徴のある天井が高くて、昔からあるような立派な建物っていうのが良かったなと思います」

隣の静岡市役所でも、裁判所の職員通路や千葉県警の廊下という設定で撮影が行われました。静岡県は、公式SNSでドラマを再現した動画をアップしています。今後は、地方創生の一環として積極的にロケの誘致をしていきたいとしています。

<静岡県観光振興課 岡本祐輔さん>
「静岡県内各地に素晴らしいロケーションが多くありますので、県としても各市・町、静岡県内のロケ支援団体と連携して、ロケを通じた地域の魅力発信に取り組んで静岡県に訪れる方が多くなればいいかなと考えています」

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