任意のはずのマイナカード 紐づけで普及狙う

 政府は「任意のはずのマイナカード」を普及させるため、健康保険証との一体化に加え、今年12月までに「出生届とマイナカード申請書の一体化」を図り、0歳からマイナカード取得を促す。さらに今年度末までに「マイナカードと運転免許証との一体化」を図る。

 加えて今年度末までをめどにマイナカード活用による救急業務の迅速化・円滑化を全国展開する。自治体での図書館カードなど身近な市民サービスでの利用拡大、被災者支援手続のオンライン化、避難所における入退室管理等のデジタル化など、マイナカードを利用させることでカードの普及を促したい考えだ。マイナカードの普及率は5月26日時点でも79.3%(交付累計数)にとどまっている。背景には政府への不信感もある。

岸田文雄総理は6日開いたデジタル行財政改革会議で「来春にマイナンバーカードの機能をiPhoneに搭載することをApple社のティム・クックCEO(最高経営責任者)とオンライン会談で確認した」とし「ナショナルカードとの連携は世界初の取組みになる。マイナンバーカード機能のスマートフォン搭載により、確定申告、引っ越し手続、金融口座開設などのオンライン手続の簡易化に取組んでいく」とマイナカード推進に積極姿勢をみせた。

 政府はマイナンバーカードの普及を図るため、マイナンバーカードと同等の機能をスマートフォンに搭載し、マイナカードを持ち歩かなくてもスマートフォンで同じ本人確認を行えるようにするほか、既に措置済のマイナカードの電子証明書機能に加え、マイナカードの基本4情報(氏名、生年月日、住所、性別、マイナンバー、顔写真)をスマートフォンに搭載し、本人了解のもとで相手方に提供できるようにする。(編集担当:森高龍二)

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