7ORDER長妻怜央、夢は「クウガ」五代雄介役 プレミアデカレッド変身で実感した特撮ヒーローの深み

長妻怜央、憧れの「デカレンジャー」で変身! - 写真:杉映貴子

7ORDER長妻怜央(26)が、20周年を迎えた特撮ドラマ 「特捜戦隊デカレンジャー」(2004~2005)の新作Vシネクスト『特捜戦隊デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター』にゲスト出演。新人宇宙刑事・江戸川塁役を務め、プレミアデカレッドに変身した。幼少期に同作を観て育った長妻がインタビューに応じ、念願だったデカレンジャーとの共演や、東映特撮への思いを語った。

大好きな「仮面ライダークウガ」の監督&脚本家と夢のタッグ

長妻が変身するプレミアデカレッド - (c)2024 東映ビデオ・東映AG・バンダイ・東映 (c)東映

「デカレンジャー」シリーズ放送当時は6歳だったこともあり、長妻は「幼少期は“デカ”(=刑事)の意味がわからなくて……単純に『デカいのかな?』と思っていたんです(笑)」と回顧。いざ撮影現場に入り、本人と対面すると「当時観ていた姿と変わらない6人がいたので『本物の人だ……』と不思議な感覚と同時に、謎の優越感がありました」と20年前と変わらぬデカレンジャーの姿に感動したという。

幼少期は仮面ライダーにも熱中していた長妻は、特に「仮面ライダークウガ」が大好きだといい、「クウガが大好きすぎておもちゃも全部持っていました」と目を輝かせる。奇しくも『デカレンジャー20th』の監督は渡辺勝也、脚本は荒川稔久と「クウガ」の制作スタッフでもあり、「『えっ! 嘘でしょ』と驚きました。当時はグロンギ語にも監修が入っていて、(撮影で)時間がない時でも『間違えています』とチェックが入ったりしたという裏話も聞けて、僕が小さい頃に憧れていた作品に、大人になって携われているということを実感した瞬間でもありました」と感慨深げに語った。

「クウガ」愛が止まらない長妻は、「ドラゴンフォームも格好いいですし、ペガサスフォームのスタイリッシュ感や(肩の)パッドが片方にしかないアシンメトリー感も好きです。でも、すごく好きなのはアルティメットフォーム! ボディーにとげがある強者感が大好きなんです」と熱弁する。大人向けのなりきりアイテムとして発売されたペガサスボウガンも自宅にあるそうで、「いつでもグロンギを撃ち落とせます!」と自信たっぷり。そんな長妻の夢は「クウガ」の主人公・五代雄介を演じることで、「『仮面ライダーディケイド』の小野寺ユウスケに続いて、3代目をやりたいです。自分で企画を立ててでも演じてみたい」と意欲を見せた。

心地よかった先輩役・さいねい龍二との共演

さいねい龍二(中央)演じるバンとの関係性にも注目 - (c)2024 東映ビデオ・東映AG・バンダイ・東映 (c)東映

晴れてデカレンジャーの一員となった長妻だが、出演決定時は「あまり実感がなかった」という。「上映日が決定したり、作品の撮影に入ったり、そのタイミングで『えっ、俺が宇宙警察になってる』と徐々に実感が湧いてきました。出演決定のニュースが出た後の周囲からの反響もすごく大きく、舞台挨拶に登壇したら嬉しさはMAXでしょうね(笑)」

長妻が演じる江戸川塁は、主人公“バン”こと赤座伴番/デカレッド(さいねい龍二)が指導するファイヤー・スクワッド所属の新人宇宙刑事。バンから譲り受けた変身アイテム・SP1ライセンスでプレミアデカレッドにチェンジする。

後輩役にはあまり挑戦したことがなかった長妻は、「サバサバした可愛げのない後輩なのですが、それが僕には少しわからなかったんです。台本を読んだ時に『なんでこんなことを言うんだろう』といろいろ考えて、撮影現場に入ってからもいろいろ聞いたりしていました」と真摯に役と向き合った。

「役づくりでいうと、塁の心情をかなり考えました。彼がどういう生き方をしたら、こういう風になるのか。過去に辛い思い出があったり、仲間を救えなかったことがあったのか、塁のバックボーンを考えて演じてみました」

先輩役のさいねいとの共演を振り返る長妻は、「クールな方だと聞いていたので、撮影裏でさいねいさんをいかに笑わせるか、挑戦し続けてました。実はけっこう笑ってくださるんです」と裏話を告白。役者としても相談に乗ってくれたといい、「さいねいさんに『今度こういうお芝居に挑戦するのですが、どうしたらいいですか?』とか聞いていました。本当に頼れる先輩で、役も関係なく心地よかったです」と感謝した。

子供たちに応援してもらえる役者に一歩近づけた

父のようにオレンジ色の制服に袖を通した長妻 - 写真:杉映貴子

塁はオレンジ色の制服を着て捜査にあたるが、実はオレンジと長妻には意外なつながりがあった。「僕のお父さんが消防士なんです。お父さんがオレンジ色の制服を着ている姿を、幼少期に見ていました。大人になって、お父さんよりも背が高くなった僕が、オレンジの制服を着ていることがとてもエモいです」

プレミアデカレッドへの変身シーンにも気合いで挑んだそうで、「喉が潰れそうになりました」と撮影当時を振り返る。「デカレッドのスーツアクターを担当する福沢博文アクション監督に披露していただいたのですが、貫禄が違いました。僕も挑戦しましたが、正直まだまだです。デカレンジャーのみなさんはテレビシリーズで1年間、20年間で何百回と変身されているので、その深みの違いに感動しました」

幼少期に観た特撮作品の撮影現場を経験し、憧れだったスーパーヒーローにも変身した長妻。「スーパー戦隊は子供たちの憧れの的ですし、(プレミアデカレッドとして)子供たちに応援してもらえる役者に一歩近づけたと思います。同時に、自分にはまだない部分、スーパー戦隊のレッドは他のヒーローとは違うということをお芝居以外でも感じました」と発見も多かったそうだ。「長年続くスーパー戦隊の歴史の深さを、演技ではない部分からも感じることができて、とても勉強になりました」(取材・文:編集部・倉本拓弥)

Vシネクスト『特捜戦隊デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター』は新宿バルト9ほか期間限定上映中/Blu-ray&DVDは11月13日(水)発売

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