15円切手で通信制の高校生支援 SGSG 課題提出用に寄贈募る

好きな切手を持ち帰れるようにした「切手バイキング」コーナー

 課題提出が郵送と持参に限られている操山高(岡山市中区浜)通信制課程の生徒を支援しようと、一般社団法人SGSG(同市北区奉還町)が通信教育用の郵便料金に当たる15円切手の寄贈を募っている。集めた切手は法人が運営する中高生の居場所「ユースセンター」(同)で無料配布している。

 操山高通信制課程では508人(5月末現在)が学び、卒業までに200枚以上のリポートを提出するという。通信教育用は料金が安い第4種郵便物となるが、100グラム以内で15円が必要。センターを利用する生徒から「5円切手の在庫がない所が多い」「郵便局に行くのが大変だ」といった声が上がっていた。

 一方、手紙の基本料金が15円だった1967~72年の15円切手は、買い取り価格が上がっておらず、家庭に眠っているケースが多いと考え企画した。

 4月から募集し、既に群馬や静岡、鹿児島県などの約50人から届いた。後楽園や兼六園といった名所をデザインしたものから日本万国博覧会(大阪万博、70年)や札幌冬季五輪(72年)の記念切手まで、文化や歴史を感じられる色とりどりの切手が寄せられている。

 配布は楽しみながらリポートを提出してもらおうと、「切手バイキング」と名付け、好きな切手を1人1日5枚まで持ち帰れるようにした。

 SGSGの野村泰介理事長(46)は「切手の魅力に触れながら、楽しく勉強してほしい。取りに来た子どもたちのコミュニケーションの場にもなれば」と話している。

 使用済みや外国製も受け付け、換金してセンターの運営費に充てる。問い合わせはSGSG(086―897―2476、平日午後1時~8時)。

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