「ホラー書体」の謎解く広島の中国新聞「こち編」記事が1位 JODアワード自由部門

JODアワード自由部門で1位に選ばれた「『ホラー書体』謎追って」の記事

 読者の声や身近な疑問に応えるオンデマンド調査報道(ジャーナリズム・オン・デマンド、JOD)に取り組む、全国の地方紙の連携組織「JODパートナーシップ」の研究会が福岡市であった。2023年度の優良記事を決める「JODアワード」の投票で、中国新聞社の「こちら編集局です」の記事「『ホラー書体』謎追って」(23年8月1日付)が自由部門の1位に選ばれた。

 記事は、広島市内の観光案内板に独特のフォント(書体)が採用されたいきさつや、違和感を訴える人がいる背景に迫る内容。報道センター社会担当の記者が専門家に取材し、漫画「ドラゴンボール」やテレビドラマ「世にも奇妙な物語」の影響で「ホラー書体」と認識されるようになった経緯を解きほぐした。地方紙15社の候補作の中から選ばれた。

 同部門2位は愛媛新聞の「道後秋祭り鉢合わせ 観覧桟敷席に暴力団幹部 県警が確認」。3位には東京新聞の「障害者1200人の仕事なくなる!? ヤマト・日本郵便の提携余波 『2024年問題』ここにも」が選ばれた。

 JODパートナーシップには、全国の地方紙など35社(38媒体)が加盟。アワードは本年度創設され、23年4月~24年3月に掲載された記事を対象に、各社が評価する他紙の記事に投票した。

 もう一つの「課題解決部門」には12社が応募。1位は西日本新聞(福岡市)の「福岡市の高校2年生が自殺 遺書にいじめ被害記す」。京都新聞の「京都市の広報物まったく届かず」が2位、下野新聞(宇都宮市)の「廊下での着替え、おかしいのでは?」が3位に入った。

© 株式会社中国新聞社