タマ・トンガ&トンガ・ロアらの”新生”ブラッド・ラインがWWEで無双状態!大荒れのWWE女子タッグ王座戦はPLEでの3WAY戦で決着へ

現地時間6月7日のスマックダウン!がケンタッキー州ルイビルのKFCヤム!センターから放送された。

番組冒頭では先週のAJスタイルズによる引退宣言からのコーディ・ローデスへのだまし討ち、鉄階段を利用してのスタイルズ・クラッシュまでの映像が流された。そしてその流れから会場搬入口でAJを待ち受けるコーディの姿が映し出される。

番組がスタートするとまず最初に登場したのはソロ・シコア率いる”新生”ブラッド・ラインのメンバーたち。もともとブラッドラインはアノアイ一族の血筋の選手たちで構成されていたが、タマ・トンガ、トンガ・ロア(新日本プロレスでのタンガ・ロアから改名)のふたりはキング・ハクの息子たちであるため、改めてブラッドラインの新メンバーとして、新たなる”総べるもの”ソロによる儀式がなされようとしていた。
ソロはタマを『自身の右腕となる男』、ロアを『鬼人』として紹介して、ブラッドライン相談役のポール・ヘイメンにも認めさせようとする。そのヘイメンはソロに対して、ケビン・オーエンズがブラッドラインへの報復を狙って探し回っていると忠告するが、ソロがオーエンズについて言及するとテーマ曲と共にそのオーエンズが登場する。オーエンズは1対3の状況になりながらもひるまずに立ち向かうが、劣勢になったところで今度はストリート・プロフィッツのふたりが登場し、オーエンズと協力してブラッドラインの3人をリングから追い落とす。
これに怒ったソロはヘイメンにGMのニック・アルディスにこのメンバーでの6人タッグを組ませるよう交渉するように厳命。この日のメインイベントはブラッドライン対オーエンス、プロフィッツの6人タッグに決定した。

そしてAJを待ち伏せしていたコーディは、ニックGMの説得やバックステージで相対したAJからの挑発を受けて、テーマ曲なしでリングに登場した。コーディからの呼び出しを受けてカール・アンダーソン、ルーク・ギャローズと共に登場したAJとの乱闘の後に、次回PLE大会の『クラッシュ・アット・ザ・キャッスル』でのアイ・クイットマッチでの決着戦が決定する。
アイ・クイットマッチはフォールでも10カウントのダウンでもなく、唯一の決着方法は対戦相手に「アイ・クイット(降参だ)」と自ら言わせるのみという特殊なルール。ABEMAプレミアムで見られる中では1999年のロイヤルランブルで行われたロック対マンカインド(ミック・フォーリー)の一戦が最も有名で、トラウマになりそうなほどロックの残虐性が表出した凄惨な試合だ。

また今回の放送では先日の挑戦者決定戦でWWE女子タッグ王座への挑戦者権を獲得したシェイナ・ベイズラー、ゾーイ・スターク組が王者チームであるビアンカ・ベレア、ジェイド・カーギル組とのタイトルマッチが行われた。試合は両チームの身体能力の高さがいかんなく発揮された好試合になったが、ビアンカのKOD(キス・オブ・デス)が決まったところでアンホーリー・ユニオンことアルバ・ファイアとアイラ・ドーンが乱入してノーコンテスト決着となった。そして『クラッシュ・アット・ザ・キャッスル』では3チームが同時に戦うトリプル・スレットマッチでのタイトルマッチが決定した。

スコットランドで開催される『クラッシュ・アット・ザ・キャッスル』では既報カードのダミアン・プリースト対ドリュー・マッキンタイアの世界ヘビー級戦、ベイリー対パイパー・ニーヴンのスマックダウン!女子王座戦、そしてこの女子タッグ王座戦とスコットランド出身の選手が挑戦者となるカードがそろった。開催国がアメリカであれば当然王者たちに歓声が集まるところだが、地元出身選手をサポートする逆転現象も起こり得るシチュエーションはまた独特の雰囲気の会場の空気となりそうだ。
その『クラッシュ・アット・ザ・キャッスル』はABEMAの無料放送枠で6月15日の深夜3時から無料放送枠で放送される。プレミアム会員でなくても1週間はアーカイブ視聴できるので、これを機会に『世界最高のプロレス』にこれまで未見の人たちもぜひ触れてほしい。

メインイベントの6人タッグは開始早々から乱撃戦となったが、プロフィッツとタマ、ロアの兄弟チームによるタッグワークの見事さも出た好試合となる。最後は大将格のソロとオーエンズの一騎打ちとなるが、オーエンズのキャノンボール、スワントーン・ボム、スタナーの必勝パターンの後に、場外戦に移ったところでソロのイス攻撃で反則裁定となる。最後はプロフィッツのアンジェロをサモアン・スパイク、モンテスをスピアー、オーエンズをアナウンステーブルへのトリプル・パワーボムでソロが沈めてこの日放送は終了となった。

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