子どもが生まれると、『義母が口うるさくなった』という話を聞くことがあります。そんな義母が実際に何を思っていたのかを聞く機会がありました。今回は『口うるさくなった義母側』のエピソードを知人から聞いたのでご紹介します。
おばあちゃんになりました
私には成人した息子と大学生の娘がいます。昨年息子が結婚し、子どもが生まれました。
とてもかわいい男の子です。ですが平均より小さく生まれ、生後何か月経っても変わらず小柄なままでした。健康上問題はないとのことですが、私はそれがとても心配でなりませんでした。
孫が心配でたまらない
息子夫婦が孫を連れて遊びに来てくれたとき、私は必ず
「体重は増えた? 平均より大きくなった?」と確認していました。
息子夫婦は「平均よりは小さいけど、健康だよ」と笑顔で答えます。
息子夫婦はのほほんとしていて、それほど体重を気にしていない様子。『息子たちは心配じゃないのだろうか?』と、少しモヤっとしていました。
娘からの注意を受ける
そんなある日、娘から「お母さん、孫ちゃんの体重聞くの、もうやめなよ」と唐突に言われました。私は
「どうして? 孫を心配していたら、聞くのは当然でしょう?」と返しました。すると
「兄ちゃん夫婦はいつもにこにこしてるけど、きっと不安もあると思うよ。お母さん、自分が母親だったらどう? 不安じゃない? そんなとき、会うたびに『体重は増えたのか?』なんて聞かれていたら、プレッシャーになるんじゃない?」と言う娘。
この娘の言葉にハッとしました。
自分が親の立場だったら、体重が増えないのは不安だし、毎回聞かれるなんて絶対にツラい。
なんで気づかなかったんだろう。
自分も母親だったのに、そのころの気持ちをすっかり忘れてしまっていました。それを娘が気づかせてくれました。
孫のためと言いながら
私は「孫のため」だと思いながら、実際は自分の不安感をただただ息子夫婦に押し付けていただけだと気がつき、反省しました。
これからは2人のプレッシャーになるんじゃなくて、「それくらい大丈夫よ」と安心させてあげられるようになりたいと思います。
まとめ
『はじめての子育て』が大変なのはもちろん、『はじめてのおばあちゃん』も、はじめからうまくはいかないものです。心配な気持ちももちろんわかりますが、今回のように、気がついて息子夫婦を思いやれる人なら、きっとステキなおばあちゃんになりそうですね!
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:橘るい