西武・渡辺監督代行「ピッチャーは完封するしかない」…交流戦1試合平均1.5得点 泥沼の今季3度目7連敗

7回2死一、二塁、先発渡辺の降板を告げた西武・渡辺監督代行(撮影・永田浩)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神3―0西武(9日、甲子園)

8回1死まで、スコアボードの「H」の下、つまり、ヒットのところには「0」。今回の甲子園3連戦で「一番強力なピッチャー」と渡辺監督代行が最も警戒していた阪神才木の前に、8回までの28度の対戦で、外野に打球が飛んだのはノーヒットノーランを阻止した山野辺の右越え三塁打を含めて3本だけだった。

「真っすぐに振り負けている。だから、ウチの打球が遅いでしょ? なかなか内野を抜けていかない」と指揮官が嘆く零封負けで、今季3度目となる7連敗。貧打の泥沼から、抜け出せそうな気配すら感じられない。

「泥くさい選手。起爆剤になってほしい」とこの日、育成から支配下登録した育成6位ルーキーの外野手・奥村を「1番センター」でスタメン起用も4打数無安打。4番には元阪神の陽川を据えたが、9回の右前打のみ。交流戦12試合でのチーム打率1割7分2厘は12球団唯一の1割台、総得点も18と、1試合平均でも2点を切る状態に「今の状況が状況だけに、ピッチャーは完封するしかない」と渡辺監督代行は言い、先発渡辺も6回まで無失点と踏ん張ったが、7回に3失点と息切れしてしまった。

さらにこの日、2年目の外野手・蛭間が左手首痛で出場選手登録を抹消され、岸はNPB感染症特例の対象、外崎は左太ももを痛めてともに戦線離脱中と、打てない上に野手不足という大ピンチで借金21の最下位、5位オリックスにも8・5差をつけられ「このままだとシーズンが終わってしまうくらいな、そういうところに来ていると思う」と渡辺監督代行。危機感ばかりが募る日々だ。

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