ソフトバンク尾形崇斗が今季実戦初登板 右肩のコンディション不良で3月からリハビリ組で調整 「投げられることが幸せ」

今季初登板した尾形

◆交流戦・ソフトバンク3軍0―3四国アイランドリーグplus高知(9日、タマスタ筑後)

右肩のコンディション不良でリハビリ組で調整をしていた尾形崇斗投手(25)が、今季実戦初登板を果たした。8回に3番手で登板。1回を投げて1安打無失点に抑えた。最速は155キロだった。「真っすぐをゾーンにしっかり投げられた。無事に帰ってこられたので良かった」と笑顔を見せた。

師と慕うオスナと同じピンクのグローブを初披露した。8回、先頭打者への初球は152キロの真っすぐでストライク。5球目に空振り三振を奪った。次の打者は危なげなく遊飛に打ち取った。さらに続く打者の初球は、この日最速となる155キロで空振り。「久しぶりの試合だったけど、あれくらい、いい要因で球を離せたら、もっと(球速が)出るんだろうと感じた」。6球目に中前打を打たれたが、しっかりと後続を切った。

投げ方もいろいろ変えた。「しっくり来る形を一球一球試していた」と振り返った。

右肩のコンディション不良のため3月からリハビリ組で調整し、実戦復帰するまで約3カ月半かかった。「常にメンタルが安定している訳ではなかった」。投げられそうで投げられない焦りもあった。「100マイル(約161キロ)到達」を今季の目標に掲げる中、肩周りのトレーニングを重点的に行ってきた。「復帰1戦目で昨季のマックスパフォーマンスが出た」と手応えを口にした。

リハビリにいた期間は自身最長だという中「投げられることが幸せ」と痛感している。「調子が悪いとか、マウンドに上がらないと言えない。これから先、調子が悪いとか壁にぶつかるとかあるかもしれないけど、それはマウンドに立てるから分かること。身に染みた」。心身共に、右腕がよりたくましくなった。

(浜口妙華)

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