二宮和也、目黒蓮、松村北斗、中島健人…夏ドラマも“旧ジャニかぶり”は企画の貧困か支持か?

“辞めジャニ”の売れっ子(C)日刊ゲンダイ

石原さとみ(37)主演「Destiny」(テレビ朝日=火曜夜9時)が4日に、間宮祥太朗(30)主演「ACMA:GAME アクマゲーム」(日本テレビ=日曜夜10時30分)が9日に、それぞれ最終回を迎えた。他の地上波GP帯の春ドラマも残り1~3話でフィナーレに向かう中、7月スタートの夏ドラマも続々と発表になっている。

「前期の“タイムリープかぶり”に続いて、今期は“記憶障害(喪失)かぶり”が取り沙汰されましたが、こうした“設定のかぶり”は夏ドラマにもいくつか見られます。そして、“辞めジャニ”を含む“旧ジャニ勢”のドラマも、引き続き目立ちますね」(テレビ誌ライター)

現在「アンチヒーロー」でトップを走るTBS日曜劇場は、二宮和也(40)主演の医療もの「ブラックペアン シーズン2」。2018年のシーズン1の6年後の世界を描くものの、二宮はシーズン1の主人公とは違う天才外科医役で登場する。

「366日」が視聴率で苦戦中のフジ月9は、目黒蓮(27=Snow Man)主演の恋愛もの「海のはじまり」。目黒が川口春奈(29)と共演した2022年放送「silent」の制作チームによるもので、相手役は有村架純(31)。目黒は元恋人との間に7歳の娘がいるという設定だ。

「くるり~誰が私と恋をした?」を放送中のTBS火10の次は、「西園寺さんは家事をしない」。主演は松本若菜(40)だが、その相手役が松村北斗(28=SixTONES)で、演じる役どころは“年下の訳ありシングルファーザー”となっている。

他にも、元Sexy Zoneメンバーの中島健人(30)主演「しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~」(テレビ東京=金曜夜8時)、山田涼介(31=Hey!Say!JUMP)主演「ビリオン×スクール」(フジテレビ=金曜夜9時)など、旧ジャニ勢を見ない曜日がないほどの席巻ぶりだ。

「一連の問題で社名も変わって《推しの露出が少なくなるのでは?》と心配したファンにとっては安心というか、うれしいことでしょうが、一定数いる“アンチJ”にとっては《どういうこと?》という感じでしょうね。でも大半の視聴者は、ストーリーが面白くて“その役に必然”と思わせる演技を見せてくれればドラマを見るでしょうし、そうでなければ見ないというだけのこと」

そう語るのはテレビコラムニストの亀井徳明氏。亀井氏は「それよりも、フジテレビの2本の医療ドラマ、月10の『マウンテンドクター』と水10の『新宿野戦病院』が気になります」と、こう続ける。

「『マウンテンドクター』は今の『アンメット』も高評価のカンテレ制作枠だし、『新宿野戦病院』はクドカンこと宮藤官九郎脚本×仲野太賀×小池栄子でドラマ好きがそそる座組み。シーズン1の実績がある『ブラックペアン』に視聴率では及ばなくても、配信視聴やネット上の評価ではいい勝負をするかもと期待してます」

テーマや設定に多少の“かぶり”があるのは、前出のテレビ誌ライターによれば、「これだけドラマ枠が増えるとある程度は仕方がないことだし、実は昔から“かぶり”はあって、だからテレビ誌は特集が組める」らしい。

前出の亀井氏もこう言う。

「今期のフジテレビ系ドラマは『RE:リベンジ』と『アンメット』で笹野高史さんと酒向芳さんの“大病院の権力者の変キャラ対決”なんてのがありましたし、『おいハンサム2』と『イップス』で、ほぼ同時期に童謡の『どんぐりころころ』の歌詞の勘違いについてまったく同じことを言っていた場面がありまして。そういう“かぶり”を楽しむ見方だってあると思いますよ」

旧ジャニ勢もしかり、“かぶり”は企画の貧困か、それとも支持されている証明か。あなたはそれを許容できる、できない、どっち?

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