のんがゴミのように捨てられた新人作家に 不屈の精神で逆襲 「私にふさわしいホテル」公開決定

柚木麻子の同名小説を、堤幸彦監督、のん主演で映画化した「私にふさわしいホテル」が、2024年12月より劇場公開されることが決まった。

「私にふさわしいホテル」は、”文学史上最も不遇な新人作家”の逆襲を描いた作品。新人賞を受賞したものの、大御所作家・東十条宗典の酷評により、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった不遇な新人作家・加代子。うらみを晴らす決意しながら、憧れの「山の上ホテル」に宿泊する加代子の部屋の上階に泊まっていたのは、なんと東十条だった。大学時代の先輩で編集者の遠藤の手引きによって、東十条の執筆を邪魔し、締切日に文芸誌の原稿を見事落とさせる加代子。だがここからが、加代子のさらなる不遇と試練の始まりだった。

映画「さかなのこ」で第46回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞を受賞したほか、クリエイター、アーティストとしても精力的に活動しているのんが加代子役を務め、ドラマ「ケイゾク」「池袋ウエストゲートパーク」「TRICK」「SPEC」や映画「20世紀少年」三部作など、話題作の演出を手がけてきた堤幸彦監督と初タッグ。不遇の新人作家が文壇を変えていく姿を、コミカルかつドラマティックに描く。また、2024年2月に全面休館を迎えた「山の上ホテル」で最後に撮影された作品となった。

のんらのコメントも公開された。コメントは以下の通り。

■主演:のん
とてもやりがいのある作品でした。加代子の野心は手段を選ばない破天荒なもので、敵も味方も自分の目的のために仲間に取り入れていく姿はもはや清々しいと思いました。
この荒唐無稽で強引、爽快な物語はたくさんの人の元気と勇気を引っ張り上げる光になると思います。撮影は本当に楽しかった!加代子のような役柄は今まで演じてこなかった力強さがあり、無理矢理にでも自分の道をこじ開けて進むところは共感を覚えました。この作品を現場にいる全員が面白がって作っている充実感に満ちていて、映画の現場って本当に最高だな!と嬉しい気持ちでした。堤監督はカリスマ的存在だと思います。私も兼ねてより堤作品に出てみたいな、堤作品の中に入りたいなと願っていたので、夢のひとつが叶ったような感銘がありました。なのですごーーく緊張しましたし、浮き足立たないようにクールな自分を保ち、ポーカーフェイスで撮影期間を乗り切りました。台本で読んだシーンを色々な形で想像して臨むものの、思わぬ演出でびっくりさせられて毎日毎シーンわくわくしていました。P.S.現場で堤監督の駄洒落を聞けるのが楽しかったです。

■監督:堤幸彦
原作が面白すぎるので、役者やスタッフと映画ならではの面白ポイントを探りながら、そしてなんとリアル山の上ホテルのロケとかがんばりながらわいわいとやっていたら、なんとも面白カワイイちょっと切ない映画ができてしまった!これはしかし主演ののんさんの力に拠るところも大きい。何を着てもどんな格好でも笑、のんさんは素敵な存在感の演技をする。こぼれそうなメヂカラ、大したマジックだ。ぜひ劇場でご覧あれ。いい気持ちになれますよ。

■原作:柚木麻子
映画化のお話を聞いてとても嬉しかったのですが、加代子を演じても嫌われない俳優さんが日本にいるのかな?という懸念と、山の上ホテルさんから撮影許可がでるかという不安はありました。
けれどその不安は杞憂に終わり、のんさんの不敵な佇まい、そして山の上ホテル。デビューしたばかりの頃の自分を重ねて何度も泣きそうになりましたが、書店員さんの機嫌を必死にとる場面では、本当に涙がこぼれました。
山の上ホテルが休館となった2024年のクリスマスシーズンにぴったりな、華やかでちょっと苦くて、とびきりおもしろい文壇ピカレスクコメディになっています!

【作品情報】
私にふさわしいホテル
2024年12月 全国ロードショー
配給:日活/KDDI
(C)2024「私にふさわしいホテル」製作委員会

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