中国がアジアの再生可能エネルギー推進をリード、他国は追いつく必要―英メディア

中国メディアの環球時報によると、英ロイター通信は5日、「中国がアジアの再生可能エネルギー推進をリード、他国は追いつく必要がある」とする記事を掲載した。

中国メディアの環球時報によると、英ロイター通信は5日、「中国がアジアの再生可能エネルギー推進をリード、他国は追いつく必要がある」とする記事を掲載した。

記事はまず、「近年、再生可能エネルギーの容量増加は中国が主導してきたが、2030年の気候目標を達成するには、アジアの他の国々も導入のペースを速める必要がある」とした。

記事によると、国際エネルギー機関(IEA)が4日に発表した新しい報告書で主要なテーマの一つとなっているのが、インドやインドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピンなどの東南アジアの主要エコノミーが再生可能エネルギーの容量を増やす機会だ。

報告書によると、中国は23年に約350ギガワットの新たな再生可能エネルギー設備を導入したが、これは世界全体の半分以上であり、世界第2位の経済大国がこのペースを維持すれば、30年の目標を今年中に達成する可能性が高い。中国政府が設定した目標は、30年までに風力と太陽光発電の設備容量を1200ギガワットにすることだが、IEAによると、今年4月時点ですでに1130ギガワットに達している。中国の脱炭素化目標に基づくモデル化では、水力発電を含むすべてのタイプの再生可能エネルギーが3000ギガワットを超えるという「2030年の目標軌道」が示される。これは現在の設置容量の2倍に相当し、中国が再生可能エネルギー導入のリーダーであり続けることを意味する。

一方で、報告書は、特に同地域の多くの国が再生可能エネルギーへの取り組みを始めたばかりであることから、主な機会はアジアの他の地域にあるとも述べている。中国を除く各国の目標によると、アジア太平洋地域は30年までに再生可能エネルギーを約1200ギガワット導入する計画で、これは現在の水準の約2倍だ。分析対象となったアジア太平洋諸国18カ国のうち15カ国における変動性再生可能エネルギー(VRE)発電のシェアが総発電量の10%を下回っていることを考えると、再生可能エネルギーのより積極的な導入の余地がかなりあることを示している。問題の一部は、多くのアジア諸国が化石燃料発電所の生産能力過剰を抱えていることだ。つまり、再生可能エネルギーがアジアでより大きな発電シェアを占めるためには、エネルギーミックスから化石燃料発電所を排除するための何らかの形の政府介入と政策変更が必要になる可能性が高いということだ。(翻訳・編集/柳川)

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